31才女性リウマチ性僧帽弁閉鎖不全症を有し, 発熱・全身倦怠感・体重減少を主訴に来院, 速やかに菌検出が出来, CETを主として治療で軽快した症例を経験したので報告する.
Haemophilus属は上気道の常在菌で, 他の器官の一次または二次的な起炎菌となり得るが,
Haemophilus属による心内膜炎は細菌性心内膜炎の0.5~1%を占めるにすぎない. 過去10年間の本邦での報告例は,
H. aphrophilus心内膜炎が1974年松本らによる3症例初報告以来7例,
H. influenzae心内膜炎は1978年の著者らによるもの1例,
H. parainfluenzae心内膜炎は1979年の加藤らによる報告1例があるにすぎない.
抄録全体を表示