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クエリ検索: "滑車神経"
1,028件中 1-20の結果を表示しています
  • 2.発症原因別の視能訓練成績
    新井 紀子, 深井 小久子, 岡 真由美, 木村 久
    日本視能訓練士協会誌
    1998年 26 巻 227-233
    発行日: 1998/07/10
    公開日: 2009/10/29
    ジャーナル フリー
    過去23年間の後天性眼球運動障害(AOMD)例の視能訓練成績を,障害部位,発症原因別に検討し,視能訓練への影響因子を分析した。その結果,AOMD296例中融像域30°以上獲得の治癒度Iは132例(45%),融像域30°未満獲得の治癒度IIは131例(44%)であった。障害部位別に脳神経麻痺の治癒度Iは,
    滑車神経
    麻痺62%,外転神経麻痺52%,動眼神経麻痺は33%であった。発症原因別の治癒度Iは,脳血管障害60%,頭部外傷43%を示した。動眼神経麻痺と
    滑車神経
    麻痺の原因は頭部外傷が多く,次に脳血管障害で,動眼神経麻痺の頭部外傷の治癒度が低かった。動眼神経麻痺の頭部外傷例は,完全麻痺で脳損傷が多く,訓練開始時期6か月以上と遅いために約半数に異常再生が見られた。
    滑車神経
    麻痺は,脳損傷例が少数で軽症例が多く,訓練開始時期6か月未満に高い治癒度を得た。高い視能訓練効果の獲得には,訓練前の詳細な病態分析と,早期視能訓練が重要である。
  • 岡 真由美, 星原 徳子, 河原 正明
    日本視能訓練士協会誌
    2020年 49 巻 13-20
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/02/06
    ジャーナル フリー

     超高齢社会において、加齢性斜視であるsagging eye syndrome(以下SES)が注目されている。本研究では、SESの鑑別疾患としてあげられる眼球運動神経麻痺との相違を検討し、画像診断の前に視能訓練士が行うべき病態分析と視能評価について述べた。

    1.年齢区分別の斜視の種類

     年齢区分が高くなるほど共同性斜視が減少し、非共同性斜視(眼球運動障害を伴う斜視とする)が増加した。非共同性斜視のうち、年齢区分が高くなるにつれて増加傾向にあったのは

    滑車神経
    麻痺、SES、Parkinson 病関連疾患であった。

    2.SESと眼球運動神経麻痺における複視の発症様式

     SESは

    滑車神経
    麻痺および外転神経麻痺よりも発症から初診までの期間が長く、複視の発症日が不明確であった。

    3.SESと眼球運動神経麻痺の眼位・眼球運動

     内斜視を伴うSES は外転神経麻痺よりも斜視角が小さく、わずかな上斜視および回旋偏位を伴っていた。上斜視を伴うSESは下転眼に外回旋がみられた。

    滑車神経
    麻痺では健眼固視のとき外回旋が上転眼にみられたが、麻痺眼固視のとき一定の傾向がなく、両者を回旋眼で評価することは困難であることがわった。

     高齢者の斜視ではSESおよびその合併例が多い。SESと眼球運動神経麻痺との区別は困難であることから、病歴聴取と患者の観察、回旋偏位の検出が有用であり、むき運動検査と合わせて総合的に評価することが重要である。

  • 岡部 剛二
    大日本耳鼻咽喉科會會報
    1923年 29 巻 1 号 13-14
    発行日: 1923年
    公開日: 2008/03/19
    ジャーナル フリー
  • 大牟禮 和代, 若山 曉美, 角田 智美, 渡守武 里佳, 下村 嘉一, 松本 富美子, 中尾 雄三
    日本視能訓練士協会誌
    2003年 32 巻 131-137
    発行日: 2003/07/31
    公開日: 2009/10/29
    ジャーナル フリー
    目的:後天性眼球運動障害による複視が患者の日常生活にどのような影響を与えているかについてアンケート調査を行い、両眼単一視野の障害程度と日常生活の不自由との関係について検討した。
    対象及び方法:対象は、発症から6ヵ月以内の複視のある後天性眼球運動障害47例とした。内訳は、動眼神経麻痺4例、
    滑車神経
    麻痺11例、外転神経麻痺18例、眼窩底骨折14例である。年齢は13歳から77歳であった。複視によって生じる日常生活の不自由な項目について評価表(18項目)を用いて調査を行った。両眼単一視野の測定は、Bagolini線条ガラスを用いて行った。
    結果:日常生活に不自由があった症例は47例中40例(85%)、不自由がなかった症例は7例(15%)であった。不自由のある項目については、動眼神経麻痺、
    滑車神経
    麻痺、外転神経麻痺では共通して、「歩行」、「階段」、「テレビ」、「車の運転」という動きを伴う項目があげられ、障害神経別による大きな違いはなかった。不自由度は動眼神経麻痺では高く、眼窩底骨折では低かった。日常生活での不自由度と両眼単一視野の関係では、第一眼位で両眼単一視野が存在しない症例は存在する症例に比べてばらつきが大きく不自由度は高かった。日常生活の不自由度の改善には、第一眼位での両眼単一視野の獲得が重要であり、周辺に関しては下方の両眼単一視野の獲得が他の方向に比べ重要であった。
    結論:日常生活の不自由度の評価を行なうことは、治療または眼球運動訓練後の自覚的な改善を定量的にとらえることができるため後天性眼球運動障害の評価法として有用である。
  • 坂上 達志
    日本視能訓練士協会誌
    2002年 31 巻 45-56
    発行日: 2002/08/25
    公開日: 2009/10/29
    ジャーナル フリー
    中高齢者における眼球運動障害として、外転神経麻痺、動眼神経麻痺、
    滑車神経
    麻痺、甲状腺眼症、重症筋無力症の診断と治療について述べた。眼球運動障害の原因疾患の診断は、眼科的検査で概ね可能である。斜視手術は、神経麻痺では眼球運動障害の自然寛解を考慮し、少なくとも発症後3か月以降に行うべきである。斜視手術によりすべての麻痺性斜視で概ね良好な結果が得られるが、神経麻痺では動眼神経麻痺が治り難く、筋麻痺では重症筋無力症が治り難い。
  • 吉田 貞男
    順天堂医学
    1896年 M29 巻 238 号 1066-1069
    発行日: 1896/11/30
    公開日: 2015/06/17
    ジャーナル フリー
  • 内野 善生, 平井 直樹, 鈴木 秀次, 渡部 士郎
    杏林医学会雑誌
    1980年 11 巻 4 号 323-326
    発行日: 1980/12/30
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    後半規管神経刺激に応答する前庭核ニューロンを同定した後, このニューロンの軸索分枝様式を
    滑車神経
    核と動眼神経核を微小電流刺激することで調べた。調べた半数以上の前庭核ニューロンが滑車・動眼両核の微小電流刺激により逆行性に応答した。このことは1個の前庭核ニューロンが2つの運動神経核に軸索分枝することを意味する。
    滑車神経
    が交叉性であることを考え合せるとこれらのニューロンは両眼を支配し眼球の共同運動に役立っていると考えられる。
  • 國見 敬子, 後関 利明
    神経眼科
    2023年 40 巻 1 号 24-31
    発行日: 2023/03/25
    公開日: 2023/03/28
    ジャーナル 認証あり

     近年,高齢発症の後天斜視の原因の一つとして,sagging eye syndrome(SES)が報告された.SESは遠見内斜視または微小上下斜視を呈する斜視疾患であるが,この疾患概念により,今まで診断がつかなかった原因不明の開散麻痺や小角度の上下斜視の診断が可能となった.本項では,SESの遠見内斜視と開散麻痺,微小上下斜視と

    滑車神経
    麻痺およびskew deviationの鑑別方法について解説する.

  • 島田 広重
    Archivum histologicum japonicum
    1960年 19 巻 1 号 131-143
    発行日: 1960/02/20
    公開日: 2009/02/19
    ジャーナル フリー
    92種の哺乳類, 7種の鳥類及び13種の爬虫類, 総計112種動物脳の Pal-carmine 染色, 横断連続切片標本を用いて研究した.
    先づ動眼神経核と
    滑車神経
    核の位置的相互関係を見るに, 人では両核は僅かに離れ, 猿目, 擬猴目では両核が全く融合するか或は密接せる者が多く, 食肉目ではかなり離れる場合が大部分を占め, 有蹄目, 囓歯目では再び密着する者が多くなり, 更に鯨目, 皮翼目, 翼手目, 食虫目及び貧歯目で両者間に細胞の無い明瞭な間隔を有する者が多くなる. 有袋目では又融合或は密接する者が多く, 単孔目では全種でかなり離れている. 鳥類と爬虫類では更に又融合或は密着する者が多い.
    以上の所見を検討した結果, 私は Kappers の意見とは反し, Koelliker の個体発生学的研究と相俟って, 両核が融合するか或は密接している状態がより原初的状態で, 両核が相離れている方がより分化発達せる状態であると考える.
    滑車神経
    核の分断現象は全材料動物中, 僅かに17種で見られるだけで, 而も哺乳類に限られ又各目に広汎に亘り散発的に見られる. そこで私は此現象には特別の意義は無いものと考える.
    更に私は各種動物に就き錐体路の相対的発達度合を計測し, 之に対する
    滑車神経
    核の位置の移動の有無或は相対的変化を調べてみた. その結果, 錐体路の発達如何に依って
    滑車神経
    核の位置が移動するとか或は変化するという事実は認める事は出来ず, Kappers の所謂 neurobiotaxis 説は是認出来ない事が明かにされた.
  • 宮本 和明
    神経眼科
    2016年 33 巻 1 号 11-15
    発行日: 2016/03/25
    公開日: 2016/03/30
    ジャーナル 認証あり
    麻痺性斜視の中には自然治癒傾向が強いものがあり,その経過と予後を把握することは,麻痺性斜視の診療に重要である.麻痺性斜視には,眼運動神経麻痺と筋原性のものがある.眼運動神経麻痺の主な原因に,血管性,脳動脈瘤,頭部外傷,腫瘍,先天性(代償不全)があるが,原因ごとに予後が異なる.血管性は自然治癒傾向が強く,発症から数カ月のオーダーで徐々に回復し,6カ月後にはほぼ9割が完全に回復する.脳動脈瘤や腫瘍など,器質的疾患が原因のものの回復は不良である.筋原性のものは,治療が奏効し,外眼筋腫大等の所見が消失すれば,第一眼位での複視の自覚は改善することが多い.
  • 井原 雄悦, 小西 洋, 三浦 謙造, 神坂 謙, 柏谷 尚子, 早原 敏之, 木畑 正義
    医療
    1993年 47 巻 7 号 538-541
    発行日: 1993/07/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
    重症筋無力症に甲状腺乳頭腺癌と橋本病をともなった86歳女性例を報告した. 重症筋無力症と橋本病の合併は多いが重症筋無力症と甲状腺癌の合併はまれである. 重症筋無力症と橋本病の合併および橋本病と甲状腺癌の合併はよく知られていることから, 本症例における重症筋無力症, 橋本病, 甲状腺癌の合併は, これら3疾患の病因的関連を示していると考えられる.
    頭部のCTとMRIでは海綿静脈洞近傍に腫瘍が認められ, 甲状腺癌の転移が示唆された. そして本症例は複視 ,両眼の視野狭窄, 左眼の視力障害を認めたが, 両眼の瞳孔は正常であった. したがって, 動眼神経内の副交感線維は海綿静脈洞腫瘍の圧迫による障害を受けにくいと考えられる.
  • 次田 舞, 大野 雅子, 奥芝 詩子, 今泉 寛子, 橋本 雅人
    日本視能訓練士協会誌
    2012年 41 巻 101-105
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/03/15
    ジャーナル フリー
     糖尿病眼筋麻痺は糖尿病の約1%に発症し、再発例が多く、初発の眼筋麻痺の回復後に同側あるいは対側に眼筋麻痺が発症する。一方、両眼性の糖尿病眼筋麻痺の報告は少ない。
     今回我々は左
    滑車神経
    麻痺発症41日後に右外転神経麻痺を発症した症例を経験し、発症時期の異なる両眼性眼筋麻痺と考えた。他の疾患が除外されたこと、自然治癒したことより、糖尿病眼筋麻痺と推察した。原因検索のための全身検索が必要と考える。
  • 堀内 正浩, 柳澤 俊之, 塩原 紀久子, 真木 二葉, 長谷川 泰弘
    日本内科学会雑誌
    2009年 98 巻 1 号 211-212
    発行日: 2009年
    公開日: 2012/08/02
    ジャーナル フリー
  • 小池 秀海, 高梨 朝子, 入江 宏, 吉野 佳一
    杏林医学会雑誌
    1993年 24 巻 1 号 121-124
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2017/02/13
    ジャーナル フリー
    上下方向にずれる複視を伴ったWallenberg症候群の36歳男性例を報告した。左への方向一定性眼振,右顔面と左半身の温痛覚鈍麻,右への転倒傾向,嚥下困難,右Horner症候群に加え,主として下方注視の際,上下方向にずれる複視を認めた。複視は頭部を右に傾けると軽快し, Hess表検査では左上斜筋不全麻痺の所見であった。MRIで右延髄背外側部のみに限局する小病巣であったことから,複視の原因はこの部分に含まれる前庭神経核,下小脳脚,網様体の障害が同側の
    滑車神経
    核および,おそらく,対側下直筋支配核の機能障害をきたしたためと考えられた。文献的にも,病巣側に頭を傾けると軽快する複視がWallenberg症候群に伴うことは極めて稀である。
  • 稲垣 理佐子
    日本視能訓練士協会誌
    2018年 47 巻 29-37
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/03/08
    ジャーナル フリー

     両眼複視への対応には主にプリズム療法と手術治療がある。プリズム処方は外来診療の中で処方が可能で、観血的な治療を好まない患者、症状の変化が見込まれる場合には大変有用である。一方で処方しても適応できず苦労する症例もある。本稿ではプリズム眼鏡処方の理論と実際について述べる。

     プリズムには組み込み式プリズムと膜プリズムがある。それぞれに長所、短所があり斜視角や患者の希望等で選択する。処方にあたっては、水平、上下偏位が合併する場合のプリズム合成方法や、膜プリズムの装着位置などの基礎知識が必要である。実際の検査では、患者の訴えをよく尋ね、予想される疾患から必要な検査を組み立てる。

     プリズムでは回旋偏位の矯正はできないが、上下斜視は回旋偏位を伴うことが多い。そこで上下複視とともに回旋複視が存在する後天性

    滑車神経
    麻痺について、プリズムへの適応の可否を、当院のデータから検討した。疾患の原因別の調査では、外傷性に比べ原因不明群がプリズムによく適応していた。プリズム適応群は不適応群に比べて、上下偏位と回旋偏位が有意に小さく、プリズムへの適応には上下偏位と回旋偏位が関与していることが明らかになった。

     プリズムは全ての複視を解消することはできず、処方にはトライアンドエラーを繰り返すこともある。プリズムの特徴を把握し、適応となる患者の候補を絞ることで、処方に費やす時間を短縮でき患者のQOLの改善につなげることができる。

  • 星原 徳子, 岡 真由美, 新井 紀子, 山本 真代, 河原 正明, 宮崎 裕子
    日本視能訓練士協会誌
    2009年 38 巻 125-132
    発行日: 2009年
    公開日: 2010/03/25
    ジャーナル フリー
     片眼性
    滑車神経
    麻痺症例に斜視手術および視能矯正を施行したが、融像衰弱のため日常生活での不自由さが継続した症例の長期経過を報告する。
     症例は77歳の男性(造園業)である。2003年右眼
    滑車神経
    麻痺、輻湊障害を急性発症し、2004年他院で斜視手術を施行後、視能訓練とプリズム装用で経過観察されていた。複視に伴う日常生活での不自由さが強いことから、同年当院に転院となった。
     当院初診時、眼位は、近見で4△内斜位斜視、遠見で16△内斜視およびわずかな右上斜視、外方回旋斜視であった。両眼視機能は正面視を含む部分融像であり、大型弱視鏡検査で融像衰弱がみとめられた。
     初診後4か月、融像域の狭窄が顕著となり、外方回旋斜視、内斜視に対して斜視再手術(右眼上直筋耳側移動5mm、右眼外直筋短縮術3.5mm)を施行した。その後、経過は良好であった。
     術後3年5か月、急に複視の悪化を訴え受診した。遠見の内斜視角は18△に増大し、融像域は上下方視で狭窄した。眼球運動は特に上転障害があり、slow saccadeとsaccadic pursuitがみられ、輻湊近点の延長を認めた。Bell現象は左眼陽性、眼瞼痙攣は左片側であった。MRI所見では、中脳領域の萎縮によるハチドリ徴候が確認されたため、他院神経内科を紹介受診した。術後4年、眼球の下転障害が併発し、融像域が狭窄した。眼瞼痙攣は両側となり、仮面様顔貌、Romberg徴候陽性の運動失調とMRI所見から、進行性核上性麻痺が疑われた。
     後天性眼球運動障害に対してプリズム療法は有用な例が多い。しかし、プリズム装用後も日常生活の不自由さが強い高齢者においては、核上性眼球運動障害合併の可能性があり、眼球運動および全身症状の確認を行うことが重要である。
  • 嶋田 倫子, 保倉 透, 今泉 正仁
    日本視能訓練士協会誌
    2005年 34 巻 165-169
    発行日: 2005/09/30
    公開日: 2009/10/29
    ジャーナル フリー
    後天性両眼上斜筋麻痺の19歳の女性に片眼の下直筋鼻側水平移動術を施行し、良好な結果を得たので報告した。交通事故による頭部打撲後、回旋複視を自覚した。両眼性の上斜筋麻痺と診断し、経過観察中、複視は改善せず、右眼下直筋鼻側水平移動術を施行した。術後、外方回旋偏位は全方向において6°~9°改善し、上下偏位は0.5°~4.5°改善された。左下方視で著明であった複視は改善し、頭位異常も消失し、自覚的にも良好な結果が得られた。
    上斜筋麻痺における外方回旋偏位の矯正手術としては、上斜筋前部前転術が施行されるが、近年、垂直筋水平移動術も施行されている。今回、下直筋鼻側水平移動術を施行したが、手技も比較的簡便で、自覚的にも良好な結果が得られ、有用であると考えられた。また、さらに、改善を得るには、もう片眼の手術も考慮すべきと思われた。
  • 石川 弘
    Equilibrium Research
    1983年 42 巻 1 号 59-61
    発行日: 1983年
    公開日: 2009/12/07
    ジャーナル フリー
    Superior oblique myokymia is an intermittent uniocular microtremor caused by uncontrolled contractions of the superior oblique muscle, termed by Hoyt and Keane. As all the previously reported cases were healthy individuals, its lesion and mechanism have not been clarified. In this report, I introduced a patient with a cerebellar tumor who presented with superior oblique myokymia.
    A 41-year-old woman was admitted to the Nihon University Hospital with complaints of headache, dizziness and diplopia. A right cerebellar cyst was observed on computerized tomography and partial resection of this tumor was performed. Two months after this operation, she complained of oscillopsia and torsional diplopia. At that time, rapid, smallamplitude, intorted movements, that is superior oblique myokymia, were noted only in the right eye. This abnormal eye movement disappeared in one week. Thereafter, left cerebellar signs became apparent and visual suppression of nystagmus was reduced on both sides. Therefore, it was suspected that the tumor had already extended to the left cerebellum.
    From this clinical course and the experimental data of Ito, it was suggested that when the left flocculus was stimulated, the left superior vestibular nucleus was inhibited. Disinhibition of the right superior oblique muscle and disfacilitation of the right inferior oblique muscle resulted and the intorted movement appeared in the right eye.
    From these results, it seemed that the lesion responsible for superior oblique myokymia was the contralateral flocculus and this characteristic eye movement was produced when this region was stimulated temporarily.
  • 田辺 美乃梨, 大久保 真司, 宇田川 さち子, 東出 朋巳, 杉山 和久
    神経眼科
    2017年 34 巻 2 号 172-176
    発行日: 2017/06/25
    公開日: 2017/07/04
    ジャーナル 認証あり
    73歳女性.広義原発開放隅角緑内障の経過観察中に左眼の見えにくさと複視を訴えて受診した.
    滑車神経
    麻痺で初発し,その後,動眼神経麻痺,Horner症候群を発症した.1%アプラクロニジン点眼試験では,点眼前は明所では左眼の瞳孔径が大きく,暗所では右眼の瞳孔径が大きかった.点眼後は,明所で左眼が右眼に比べて著明に散瞳していた.瞼裂高は,点眼後に左眼が3 mm拡大し,動眼神経麻痺にHorner症候群を合併していると診断した.その後,外転神経麻痺も合併したため,海綿静脈洞部の硬膜動静脈瘻に対し,経静脈的塞栓術を施行した.
    複合神経麻痺では,眼球運動障害に加えて,瞳孔所見にも注意する必要がある.
  • 奥野 博庸, 今井 昇, 小西 高志, 鈴木 洋司, 芹澤 正博, 岡部 多加志
    日本内科学会雑誌
    2006年 95 巻 5 号 939-941
    発行日: 2006/05/10
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
    症例は73歳, 女性. 71歳時に側頭動脈炎を発症しステロイド内服で改善していた. その後, 脳神経障害 (動眼神経麻痺, 三叉神経第3枝知覚障害, 外転神経麻痺) を伴う再燃を2度認めたが, ステロイド投与で改善した. 側頭動脈炎で三叉神経領域の障害を起こすことは稀であり, 三叉神経第3枝知覚障害を起こした機序について解剖学的考察を加えて報告する.
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