Bhavivekaが著作したPrajnapradipa (PP)は,Mulamadhyamakakarika (MMK)に対する重要な注釈書の一つであるが,サンスクリット原典が見つかっていないことから,その解明にはチベット訳Ses rab sgron maと,『般若灯論』という二つの翻訳を用いるほかない.しかし,実際にはチベット訳のみが用いられ,はその訳の悪さが指摘されて以降ほとんど用いられてこなかった.一方で,近年,Leonard van der Kuijp教授がの価値に言及し,Helmut Krasser博士は,両訳に共通にみられる第22章の付論部分の考察に基づいてPPの成立状況に言及した.本稿では,Krasser氏が指摘したチベット語訳中の付論部分10箇所と,それに対応する部分を比較対照した結果,6箇所がに欠けていることを明らかにし,Krasser氏の想定をもとに,とチベット訳それぞれの元となったサンスクリット原本が異なっていた可能性を指摘した.一方でこの様なを用いた想定は,の「悪さ」を理由に,説得力を欠くとみなされがちである.Ni ma gragsとKlu'i rgyal mtshanの訳が相違するMMK第22章第1偈に関しても,はNi ma gragsの訳を支持し,Klu'i rgyal mtshanによるPPのチベット訳と相違するが,の妥当性は考慮されてこなかった.しかしの読みを正しいと仮定した場合に想定される,の注釈内容のサンスクリットは,一見相違するKlu'i rgyal mtshanによるチベット訳と,両方の訳になりうる可能性を有しており,文脈を考慮に入れるならば,当該の偈のチベット語訳はに基づき修正されるべきことを指摘した.確かに,は決して十分な訳ではないが,PP研究においては,偏見なく用いられるべきであろう.

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筆者は南京林業大学外国語学院の学部生の103本の卒業論文と中国の19の大学の81本の修士論文を分析した結果，「提出」「観点」「了解」「啓示」「忠実」などの中日同形語の誤用が多いことが分かった。そして，一部の同形語の違いを明らかにし，誤用の要因を分析したうえで，誤用を避けるための対策を提案した。

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Bhaviveka (ca. 490/500-570)によって,Nagarjuna (ca. 150-250)の『根本中論』(Mulamadhyamakakarika)に対する注釈書として書かれたPrajnapradipaは,サンスクリット原典が散逸し,今日我々が目にすることができるのはチベット語訳と『般若灯論』のみである.しかし,月輪賢隆氏によっての不備が指摘されて以来,は殆ど研究対象として扱われてこなかった.本稿では,月輪氏の指摘を紹介するとともに,第8章の議論の一部を採りあげ,とチベット語訳の対比を元に,月輪氏の指摘を確認しつつも,が必ずしも不備ばかりでないことを示す.また,『根本中論』の偈を推論式に構成して注釈する際に,チベット語訳に於いて見出される推論式構成要素の説明部分が一貫して『般若灯論』に欠落している特徴を指摘し,とチベット語訳それぞれの元になったサンスクリット原本にそもそも差があった可能性を提示する.加えて,反論と答論が示され,その反論の一部がに見出されない場合,その見出されない反論部分に対する答論部分もまた綺麗に欠落していることがしばしば見出されることから,仮に両訳の元となったサンスクリット原本が同一であり,者が議論を一部省略したと想定するとしても,翻訳者Prabhakaramitraが議論を踏まえた上で省略した可能性が高いことを明らかにした.

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The objective of this paper is to clarify the role of Japanese mathematics books translated into Chinese in Modern China. To attain this, I overlook and examine the situation of mathematics education in China before the publication of Japanese mathematics textbooks translated into Chinese, the necessary and sufficient condition for the introduction of Japanese textbooks, and the real state of the textbooks published in China. The results are as follows. (i) The promotion of the translation of Japanese mathematics textbooks was underpinned the appeal by pioneers, the cooperation by Japanese educators, and the domestic circumstances such as the urgent necessary of the compilation of mathematics textbooks and the favorable reception Japanese mathematics textbooks. (ii) Chinese students in Japan and Japanese were concerned in the translation of Japanese Mathematics books. (iii) The translation of Japanese Mathematics books were of good repute in quality as well as numerous. As it became widespread, signs of Chinese mathematics was replaced with those of western mathematics.

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