明石瀬戸西部鹿ノ瀬において, 昭和38年7月5日~17日の間4回にわたり, マダコの標識放流を行ない, その移動について検討し, また標識について簡単な実験を試みた。
1) 平均体重3419のマダコ約1, 600個体について
焼印
により標識し, 9月2日までに14個体を再捕, その全再捕率は0.9%成長率は1ケ月半で約3倍に達した。
2) 放流点から最遠隔地点で再捕されたのは, 播摩灘で48km, 大阪湾で30kmのところであった。
3) 鹿ノ瀬と大阪湾北西部の横瀬との関連は密接のようで, この時期における瀬と瀬への渡りはかなり存在するようである。
4) point表示による
焼印
標識は, 施術後の減粍は殆んどないが, その標識の識別は時日の経過と共にかなり熟練を要するので, 標識の明確化を図る上に更らに検討を加える必要がある。
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