臨床現場から良質なエビデンスを発信するための重要点を概説する. 治療効果を検証するランダム化試験 (RCT) では, 診療で生まれた疑問を「PICO (誰に, 何をすると, 何に比べて, どうなるか) 」の形で定式化する. 並行デザインかクロスオーバー・デザインを決め, サンプル・サイズを算定する. そして主たる転帰指標を中心に有効性を評価する. 個別患者の予後を占う臨床予測モデルでは, 「PEMO (誰に, 何が, どのように曝露すると, どうなるか」の形で定式化する. コホート研究か症例対照研究を行い, 多変量解析を用いて
用量反応関係
を明らかにする. そして変数選択を行いながら予測モデルを構築し, その性能や妥当性を評価する.
抄録全体を表示