北九州市に駐屯する陸上
自衛隊
の隊員942名を対象に, CPITNによる歯周疾患有病とその処置の必要性を調査した。検査された隊員の98%以上の者に歯周疾患の徴候が認められ, 4mm以上の歯周ポケット所有者率は, 10代の40%から45-64歳群の83%まで増齢的に高くなった。また, 30-44歳群では18%, 45-64歳群では41%の者が複雑な処置を必要とし, 全年齢群の95%以上がスケーリングを必要としていた。以上の結果は, 我々の一連の調査や他の研究者が報告した集団と比較して, この
自衛隊
は歯周疾患のハイリスク集団であることを示している。したがって, この陸上
自衛隊
では, 歯周疾患に対する予防管理体制 (定期検査とスケーリング処置) の確立が早急に望まれる。
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