マツカサガイ属とオトコタテボシガイ属は日本固有属と見なされてきたが,韓国でこれらの属の新種が見つかったので,報告する。Pronodularia seomjinensis n. sp.ホソタテボシガイ(新種・新称)殻は長卵形で,膨らみは弱く平たい。中型で,通常は殻長10cmを越えない。殻頂はやや前方に位置する。殻表は平滑で,後縁は少し湾曲している。擬主歯は三角状で,左殻には2つ,右殻には1つある。幼生は亜楕円形で,腹縁に刺状突起はないが,幼生糸はある。ホロタイプ(韓国国立生物資源館,KB-149),殻長74.6mm,殻高44.0mm,殻幅24.4mm。パラタイプ5個体(KB-150-151およびNSMT-Mo73716-73718)。タイプ産地:韓国,全羅北道任實郡,
蟾津江
。Inversiunio verrucosus n. sp. コウライシジラガイ(新種・新称)殻は卵円形で,膨らむ。やや小型で,通常は殻長7cmを超えない。殻頂は顕著に発達し,殻表は瘤状の模様に覆われる。擬主歯は三角状で,左殻には2つ,右殻には1つある。幼生は亜三角形で,刺状突起と幼生糸がある。ホロタイプ(KB-146),殻長50.0mm,殻高32.9mm,殻幅20.5mm。パラタイプ5個体(KB-147-148およびNSMT-Mo73719-73721)。タイプ産地:韓国,全羅北道任實郡,
蟾津江
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