幼若ラットに200mg/kgの
14C標識ロキタマイシン (
14C-RKM) を経口投与し, RKMの幼若動物での体内動態を研究した。
RKMは投与後30分に最高血液中濃度を示し, 平均最高濃度は20.25μg/mlであった。又, その時の血液中濃度曲線下面積 (AUC) は93.23μg・hr/mlであつた。
RKMのin vivoでのタンパク結合率は幼若ラット, 成熟ラット共に約30%であつた。RKMは広く組織に分布し, 肝臓, 腎臓, 肺臓, 脾臓, 膵臓, 骨髄及び顎下腺などに高濃度移行した。
幼若ラットの血漿, 尿及び胆汁中に検出された主な代謝物は10-OH-RKM, Leucomycin A
7, Leucomycin V及び14-OH-Leucomycin Vであった。
RKM経口投与後144時間までに投与量の約97%が尿中及び糞中に排泄された。又, 胆管カニューレを施したラットに十二指腸内投与した場合, 投与後24時間までに投与量の7.42%が尿中へ, 25.66%が胆汁中へ排泄された。
ロキタマイシン (RKM) の吸収, 分布, 代謝及び排泄はすでに成熟ラット及び成犬において検討されている1~3)。
今回, 著者らはRKMの小児科領域での臨床使用に先立ち
14C標識RKM (
14C-RKM) 投与後の幼若ラットにおける吸収, 分布, 代謝及び排泄を検討した。
抄録全体を表示