シェルブスキー法によって, バッチフリー直後のガラスから
光学
ガラスのような高均質ガラスに至るまでの広範なガラスの均質度を定量的に測定するために, 2種以上の屈折率の異なるガラスを種々の割合に混合した試料の
透過率
と標準偏差の関係を求め検量線を作成した.
屈折率差が約3×10
-3の2種の
光学
ガラスを等量混合した試料を測定した結果, 光路中に配列する粒子数が少ないと
透過率
曲線が二つに分離してしまい, 単一のピークを有する
透過率
曲線を得るには, 光路長対平均粒径の比の値を13以上にとることが必要であった. この条件を満たす混合試料について測定した
透過率曲線の最大透過率
と半値幅は, 特別の場合を除いて, 屈折率分布の形と関係なく一定の関係があり, 同一標準偏差を有する試料について同一の値となった. しかし, 屈折率が約2×10
-3以上異なる2種のガラスを混合し, その混合比が1:1から大きくずれた試料では, 他の試料と比べて, 半値幅が小さく観測された. 最大
透過率
と半値幅が一定の関係にある試料について測定曲線より求めた標準偏差と混合割合より計算した標準偏差とから作成した検量線は, 1.0×10
-4-20×10
-4の範囲に適用でき, バッチフリー直後のガラスの均質度測定に使用できる.
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