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クエリ検索: "過剰刺激症候群"
305件中 1-20の結果を表示しています
  • 山口 理紗子, 竹原 功, 堀川 翔太, 伊藤 友理, 中村 文洋, 髙橋 杏子, 松川 淳, 永瀬 智
    日本産科婦人科内視鏡学会雑誌
    2022年 38 巻 1 号 228-232
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/06/03
    ジャーナル フリー

     In this report, we report a case of bilateral ovarian torsion due to severe ovarian hyperstimulation syndrome (OHSS) at five weeks gestational age for a triplet gestation at a nearby clinic. A 24-year-old woman became pregnant by timed sexual intercourse after follicle stimulation with gonadotropin but developed severe OHSS. She was referred and admitted to our hospital the same day. On the ninth day of hospitalization, she experienced acute abdominal pain and was diagnosed with ovarian torsion. Laparoscopic findings revealed bilateral ovarian torsion and extremely fragile and hemorrhagic ovaries. Aspiration was performed on the ovarian cysts for volume reduction, which made it easier to perform detorsion without causing accidental bleeding. The postoperative course was uneventful.

     Therefore, we concluded that the laparoscopic aspiration of ovarian cysts may be considered in the case of ovarian torsion by OHSS during pregnancy.

  • 尹 純奈, 福田 綾, 福岡 寛子, 坪内 弘明, 大八木 知史, 和田 あずさ, 梅澤 奈穂, 筒井 建紀
    産婦人科の進歩
    2017年 69 巻 2 号 100-106
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/07/22
    ジャーナル 認証あり

    卵巣

    過剰刺激症候群
    (以下 OHSS)の症状として腹痛や腹部緊満感を認めることがあるが,OHSS に卵巣破裂を合併した場合,その症状が特異的でないために原因が卵巣破裂によるものと気がつかず,診断が遅れ,危機的な状態に陥る可能性がある.今回,重症 OHSS に合併した卵巣破裂により急激な貧血の進行を認め,開腹止血術を要した1例を経験したので報告する.症例は34歳未経妊.前医にて原発性不妊症および多嚢胞性卵巣症候群の診断の下,assisted reproductive technology(以下 ART 治療)が実施された.GnRH agonist long protocol による調節卵巣刺激が行われ,採卵および顕微授精(ICSI)を実施したが分割期胚は得られず,胚移植は行われなかった.その後,嘔気と腹部膨満感が出現し,採卵後 5 日目に重症 OHSS の診断にて当院に緊急搬送となった.来院時,腹部は緊満し,腹部超音波検査にて両側卵巣腫大(右卵巣 9.5 cm,左卵巣 11.6 cm)および著明な腹水貯留を認めた.入院加療を開始したが,入院2日目にヘモグロビンの低下,腹痛増悪,呼吸困難を呈したため腹水穿刺を施行し,血性腹水 1500 ml 採取した.その後ヘモグロビン 6.1 g/dl とさらに低下したため,持続的な腹腔内出血を疑い,輸血を開始した.同時に出血部位同定のため腹部造影 CTを行い,20 cm大に腫大した左卵巣より活動性の出血を示唆する所見を認めたため,卵巣破裂の診断の下,緊急開腹術を実施した.開腹時,腫大した左卵巣の一部が破裂し静脈性の出血を認めたため同部位を止血した.術後全身管理目的に ICU 入室した.肺水腫を合併するもその後の経過は良好であり,入院 12 日目に卵巣縮小を確認し退院となった.重症 OHSS に伴う合併症として卵巣破裂は比較的まれであるが,重症 OHSS の管理中に腹痛増悪,呼吸困難,および急激な貧血の進行を認めた場合は,卵巣破裂も念頭に置いた迅速な診断・治療が必要であると思われる.〔産婦の進歩69(2):100-106,2017(平成29年5月)〕

  • 田中 弘道, 土井 聡子, 斎藤 潤, 鍵本 比呂志, 福田 弘毅
    脳卒中
    1997年 19 巻 1 号 79-83
    発行日: 1997/02/25
    公開日: 2009/09/16
    ジャーナル フリー
    30歳の不妊女性が, hMG-hCG療法中急激に腹水, 乏尿を来たし, 数日後意識障害と左片麻痺を突発した.MRIで右MCAの穿通枝と皮質枝領域に及ぶ広範な梗塞と左側頭葉皮質の梗塞を認めた.梗塞巣からは右M1の閉塞と思われたが, 後日のMR angiographyではM1は開存していた.塞栓源は不明であったが, 発症様式とMRA所見から塞栓症と思われた.D-ダイマーとトロンビン・アンチトロンビンIII複合体の増加を認め, 血液凝固能亢進状態が原因と考えられた.
  • 土田 知也, 小宮山 純, 堀越 健, 酒井 翼, 松田 隆秀
    日本内科学会雑誌
    2013年 102 巻 10 号 2688-2690
    発行日: 2013/10/10
    公開日: 2014/10/10
    ジャーナル フリー
    高ゴナドトロピン血症による卵巣
    過剰刺激症候群
    (ovarian hyperstimulation syndrome:OHSS)では,血管透過性が異常亢進した結果,2.4%で急性呼吸促迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)に至る.症例は27歳女性.肺炎の臨床診断で入院したが,抗生剤投与に反応なく急速にARDSに進展した.胞状奇胎摘出により劇的に高ゴナドトロピン血症とARDSが改善した.妊娠可能な若年女性のARDSの原因に胞状奇胎によるOHSSがあることを呈示した.
  • 後藤 薫, 児玉 英也
    臨床血液
    1996年 37 巻 9 号 799-807
    発行日: 1996年
    公開日: 2009/04/28
    ジャーナル 認証あり
  • 梅澤 奈穂, 尹 純奈, 常弘 あずさ, 大八木 知史, 福田 綾, 筒井 建紀
    産婦人科の進歩
    2019年 71 巻 1 号 30-36
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/29
    ジャーナル 認証あり

    卵巣

    過剰刺激症候群
    (ovarian hyperstimulation syndrome;以下OHSS)は不妊治療に伴い発症する医原性疾患であり,その予防には各症例に個別化した排卵誘発を行うことが重要である.今回われわれは,異なる経過・妊娠転機をたどったOHSS 3症例を経験した.症例1は35歳,1妊1産,前医で多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syndrome;以下PCOS)と診断され,GnRH antagonist法によるART治療を実施し,排卵のトリガーとしてhCGを投与し22個採卵,全胚凍結を実施した.翌日腹部緊満感が出現し,重症OHSSを発症.輸液,カベルゴリン内服を開始したが病態は改善せず,

    25%Alb製剤投与,腹水濾過濃縮再静注法を実施したところ,速やかに回復期へ移行し退院.その後,融解胚盤胞移植で妊娠に至った.症例2は27歳,3妊1産,前医でPCOSと診断され, rFSH低用量漸増法を実施し排卵のトリガーとしてhCGを投与した.人工授精を実施し,黄体機能補充としてhCGおよびノルゲストレル・エチニルエストラジオールを投与したところ,妊娠3週3日に腹部膨満感が出現し中等症OHSSを発症した.輸液,カベルゴリン内服を開始し,病態は改善,妊娠6週に胎児心拍を確認し退院となったが,その後妊娠8週で進行流産となった.症例3は30歳,1妊0産.前医でPCOSと診断され,クエン酸クロミフェン,hMG投与にてタイミング妊娠が成立するも,妊娠4週2日に腹部緊満感が出現し重症OHSSを発症した.胸腹水増悪のため腹水穿刺,25%Alb製剤を投与しカベルゴリン内服を開始したところ,腹部緊満感は消失し,妊娠6週2日に胎嚢を確認し退院,正期産で経腟分娩となった.hCGはOHSS発症の鍵因子であると考えられているが,hCGの血中濃度はOHSSの重症度とは必ずしも相関せず,たとえ血中hCG値が低値であってもOHSSが発症する可能性があることを念頭において診療を行う必要があると考える.〔産婦の進歩71(1):30-36,2019(平成31年2月)〕

  • 土屋 雅春, 秋葉 保忠, 韓 晶岩, 森三 樹二, 三浦 総一郎
    耳鼻咽喉科臨床 補冊
    1996年 1996 巻 Supplement89 号 45-60
    発行日: 1996/12/01
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 細川 麻耶, 秋山 鹿子, 小木曽 望, 山口 菜津子, 冨田 純子, 大久保 智治
    産婦人科の進歩
    2015年 67 巻 2 号 80-85
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/06/30
    ジャーナル 認証あり
    卵巣
    過剰刺激症候群
    とは,ゴナドトロピン療法後,卵巣に嚢胞性腫大をきたし,全身の毛細血管透過性亢進により血漿成分がサードスペースへ漏出する病態である.循環血液量減少,血液濃縮,胸・腹水貯留が生じ,重篤化すると呼吸循環不全に陥り生命を脅かす疾患である.症例は33歳,1経妊1経産,腹部膨満・腹痛を主訴に当科を受診した.来院時,呼吸循環動態は安定していたが,著明な血液濃縮と腹部CTで両側卵巣の多嚢胞性腫大を認めたため,重症卵巣
    過剰刺激症候群
    (severe ovarian hyperstimulation syndrome;severe OHSS)と診断し,入院加療とした.入院同日より循環血漿量と腎血流の維持に努め,抗血栓療法を開始した.しかし,来院時より尿量低下が著しく,入院後2日目より胸腹水の増加を認め,呼吸窮迫状態となった.酸素投与するも酸素化不良であり,呼吸機能不全と判断し,入院後3日目に腹水濾過濃縮再静注法(cell-free and concentrated ascites reinfusion therapy;CART) を施行し,ICUにおいて管理した.CART施行後,顕著に全身状態は安定した.本症例では妊娠は成立せず,その後の経過は良好であった.当症例に関して文献的考察を加えて報告する.〔産婦の進歩67(2):80-85,2015(平成27年5月)〕
  • 谷 洋彦, 小阪 謙三, 伊東 宏晃, 竹村 真紀, 藤井 信吾
    産婦人科の進歩
    2006年 58 巻 1 号 84-86
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/03/31
    ジャーナル 認証あり
  • 福田 健志, 小笠原 邦昭, 太田原 康成, 紺野 広, 鈴木 豪, 小川 彰
    脳神経外科ジャーナル
    2003年 12 巻 8 号 575-579
    発行日: 2003/08/20
    公開日: 2017/06/02
    ジャーナル オープンアクセス
    ヒト閉経期ゴナドトロピン-ヒト絨毛性ゴナドトロピン(human menopausarl gonadotropin-human chorionic gonadotropin ; hMG-hCG)療法により卵巣
    過剰刺激症候群
    を呈した37歳の女性が,突然の意識障害,脳幹部症状をきたした.脳血管撮影で左後大脳動脈起始部の閉塞性病変を認めた.血液検査では,赤血球の増加,軽度のヘマトクリット値の上昇,Dダイマー・FDPの上昇,AT IIIの低下,TATの高値と凝固能亢進を呈していた.発症様式,脳血管撮影,血液検査から脳底動脈の塞栓症と診断した.卵巣
    過剰刺激症候群
    においては,hMG投与による高エストロゲン血症が引き起こす凝固亢進状態と,hCG投与による黄体からの血管内皮増殖因子と,アンギオテンシンIIの過剰分泌による血管内脱水の2つの要因により,血栓化傾向をきたすものと考えられる.卵巣
    過剰刺激症候群
    が,脳血栓塞栓症の原因となることを銘記すべきである.
  • 木村 敬子, 片岡 宙門, 川端 公輔, 田沼 史恵, 藤本 俊郎
    日本産科婦人科内視鏡学会雑誌
    2014年 30 巻 1 号 229-235
    発行日: 2014年
    公開日: 2015/01/15
    ジャーナル フリー
    Objective: To report successful release of ovarian torsion in two cases of ovarian hyperstimulation syndrome (OHSS) by laparoscopic surgery.
    Case 1: A 28-year-old woman (gravida 1, para 0) with a second pregnancy confirmed 3 days before presentation was transported to our hospital by the ambulance because of the sudden onset of severe abdominal pain. Her medical history included a first pregnancy terminated by spontaneous abortion, a diagnosis of polycystic ovary syndrome (PCOS) at a nearby hospital, and clomiphene citrate administration to stimulate ovulation. On examination, her right ovary was enlarged and accompanied with ascites. We made a diagnosis of OHSS and suspected ovarian torsion because of the uncontrollable pain. Diagnostic laparoscopy confirmed ovarian torsion; thus, we released the ovary. She achieved spontaneous labor at 40th week of gestation and delivered a healthy 3350-g baby girl.
    Case 2: A 31-year-old woman (gravida 0) diagnosed with PCOS and right-side salpingemphraxis at a nearby clinic, who was planned for in vitro fertilization following a short protocol to induce ovarian stimulation, experienced abdominal distension and consulted us 5 days after egg retrieval. Upon admission to our hospital, we detected enlarged ovaries and ascites and made a diagnosis of OHSS. Because she complained of severe abdominal pain the next day, we suspected ovarian torsion and released the right ovary by laparoscopic surgery.
    Conclusions: Ovarian torsion should be detorsioned as soon as possible to preserve ovarian function and reduce the risk of complications. For patients presenting with abrupt abdominal pain, OHSS should be considered and diagnostic laparoscopy should be performed without delay. Furthermore, for such cases before 9 weeks of gestation, luteal supplementation is a valid treatment option.
  • 鈴木 隆, 原田 丈典
    日本東洋医学雑誌
    1997年 48 巻 2 号 211-216
    発行日: 1997/09/20
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    症例は26歳の女性で不妊を主訴に当院初診す。排卵障害に対しクロミフェンを投与したところ両側卵巣が多嚢胞性に腫大し, 下腹部痛を訴えたため卵巣
    過剰刺激症候群
    と診断す。クロミフェンの再投与は困難と判断し同日より温経湯の単独投与に切り替えたところ基礎体温が二相性となり, その後妊娠成立し, ●●●●●●●●●●妊娠39週0日で正常分娩した。温経湯は月経異常の女性や, 排卵障害を有する不妊婦人に投与され有効であったとする報告が多い。他方近年の不妊治療に於いて排卵誘発剤は欠かす事のできない治療法の一つとなっているがその副作用として卵巣
    過剰刺激症候群
    が社会問題となっている。一般にはHMG-HCG製剤投与での報告が多いが, クロミフェン投与でも約3%に本症が発症するとの報告も見られる。今回の症例は温経湯の持続的投与によりこの副作用を防止し月経周期を正順化し妊娠, 出産に至った点で意義が大きい。
  • 三宅 達也, 筒井 建紀, 正木 秀武, 藤森 由香, 後安 聡子, 大八木 知史, 熊澤 惠一, 木村 正
    産婦人科の進歩
    2015年 67 巻 3 号 270-275
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/30
    ジャーナル 認証あり
    卵巣
    過剰刺激症候群
    (OHSS)は,リスク因子として,PCOS,若年,ゴナドトロピンに対する過剰反応の既往,OHSSの既往などが挙げられるが,いったん発症するとその治療に苦慮する場合が多い.OHSSの主な発症要因は,調節卵巣刺激時に排卵のトリガーとして投与されるhCGにより,過剰に分泌されたvascular endothelial growth factor(VEGF)が血管透過性を亢進するためとされる.われわれはこれまで,OHSSの高リスク群に対するART治療の際,GnRHアンタゴニストプロトコールの使用・排卵のトリガーとしてのGnRHアゴニストの使用・Coasting・全胚凍結保存などを組み合わせることによってOHSS発症予防を行ってきたが,時にその効果が不十分となることがあった.近年,Cochrane reviewをはじめとして,VEGF receptor-2のチロシンリン酸化の抑制作用を有するCabergoline投与によるOHSSの予防効果についての報告が散見される.そこで今回,CabergolineによるOHSSの予防効果について後方視的に検討した.2010年1月から2013年12月までに当院で施行したART治療のうち,調節卵巣刺激時にOHSSの発症が予想された8症例を対象とした.調節卵巣刺激方法はGnRHアンタゴニスト法が4症例,GnRHアゴニストロング法が2症例,GnRHアゴニストショート法が2症例であった.採卵後に全胚凍結保存を行い,採卵翌日よりCabergoline 0.5mg 7日間および黄体ホルモンを投与した.OHSS発症例は軽症5症例のみであり,中等症以上のOHSS発症の予防が可能であった.Cabergolineは中等症以上のOHSS発症予防に有用となる可能性が示唆された.〔産婦の進歩67(3):270-275,2015(平成27年8月)〕
  • 鈴木 嘉穂, 蝦名 康彦, 長又 哲史, 白川 得朗, 今福 仁美, 若橋 宣, 宮原 義也
    日本産科婦人科内視鏡学会雑誌
    2018年 34 巻 1 号 174-178
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/21
    ジャーナル フリー

      We report a case of an ectopic pregnancy removed via laparoscopic surgery in a patient undergoing therapy for ovarian hyperstimulation syndrome (OHSS). A 36-year-old woman, with a history of egg retrieval after ovulation induction with human menopausal gonadotropin and human chorionic gonadotropin (hCG), was referred to our hospital because of abdominal pain and bloating. Ultrasound examination showed an 8-9 cm bilateral adnexal mass and subphrenic ascites. She was diagnosed with moderate OHSS. Despite conservative therapy, symptoms did not improve and the bilateral adnexal mass did not decrease in size. Serum hCG level was 6339 mIU/ml. Ultrasound examination did not detect a gestational sac in the uterus. Magnetic resonance imaging indicated a cystic mass in the peritoneal cavity. We strongly suspected ectopic pregnancy in the abdominal cavity. Laparoscopic surgery and intrauterine curettage were performed. The histopathological diagnosis was peritoneal pregnancy. Symptoms disappeared and serum hCG levels decreased. We believe that the peritoneal pregnancy caused OHSS. Even if there is a period when of pregnancy failure via assisted reproductive technology, ectopic pregnancy should be considered. Pregnancy should be confirmed and egg retrieval performed before initiating medical treatment in patients with OHSS.

  • 田頭 秀悟
    認知症治療研究会会誌
    2022年 8 巻 1 号 38-42
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/03/05
    ジャーナル オープンアクセス
    外来診療,入院診療,訪問診療に続く第4 の診療形式として情報通信機器を用いて行うオン ライン診療が,新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあいまって,近年急速に注目を集めてきてい る.一方で,従来の対面診療と比べてオンライン診療という診療形式は未だ医療の中で補助的な役割 にとどまっており,十分な価値を提供しきれていない実情がある.他方でコーチングの要素を盛り込 むことで,全ての慢性疾患患者に対してオンライン診療は有効活用できる可能性を秘めている.とい うのも直接的な医療行為を行えない条件には,患者自らの主体性を促し,自らの生活行動の改善によっ て病気を克服させる潜在性があるからである.逆に言えば,「認知症」のような患者の主体性が期待し にくい状況においては,コーチング的オンライン診療による価値を提供することは難しい.また主体 性が強固に制限された「神経難病」患者においても同様の問題に直面する.本稿ではオンライン診療 専門で対応してきた当院が認知症や神経難病に対して行っている工夫や経験,教訓について紹介する.
  • 鈴木 安恒
    耳鼻咽喉科臨床
    1965年 58 巻 3 号 115-120
    発行日: 1965/03/01
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
  • 仲田 惣一, 中原 康雄, 人見 浩介, 福嶋 ゆう, 中村 信, 影山 操
    日本周産期・新生児医学会雑誌
    2020年 56 巻 1 号 154-157
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/05/13
    ジャーナル フリー

     早産児における卵巣

    過剰刺激症候群
    は,在胎32週未満で出生した女児が受胎後37週頃に,外陰部中心の腫脹,卵巣嚢腫,エストラジオール(以下E2)や性腺刺激ホルモンの高値を認める症候群である.症例1は日齢131(受胎後42週3日),女児.超音波検査で卵巣嚢腫を認め,外陰部腫脹も認めた.血液・生化学所見では,FSHは基準値内,LH,E2は高値であった.直径5cm大の卵巣嚢腫であり,嚢胞穿刺した.発症4カ月後には外陰部腫脹,卵巣嚢腫とも軽快した.症例2は日齢97(受胎後40週0日),女児.外陰部腫脹を認め,超音波検査で直径3.5cm大の卵巣嚢腫を認めた.FSHは基準値内,LH,E2は高値であった.発症3カ月後には外陰部腫脹,卵巣嚢腫ともに軽快した.早産児で受胎後37週頃に外陰部中心の腫脹を認めた際は,腹部超音波検査を施行して,卵巣嚢腫の有無・大きさを確認することが重要である.

  • 寺田 統子, 上原 健司, 田邉 優子, 後藤 隆司, 鷹取 誠, 多田 恵一
    日本集中治療医学会雑誌
    2014年 21 巻 1 号 29-33
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2014/01/22
    ジャーナル フリー
    卵巣
    過剰刺激症候群
    (ovarian hyperstimulation syndrome, OHSS)は排卵誘発薬により血管透過性亢進をきたす医原性疾患である。OHSSに対し血管透過性を定量的に評価した報告はなく,今回,連続心拍出量測定装置PiCCO®(Pulsion Medical Systems, Germany)を用いて評価したので報告する。症例は30歳,女性。不妊治療により妊娠しOHSSにて加療中,胸腹水が増加し入院11日目に心肺停止となった。蘇生後,高PEEPを併用した人工呼吸管理を開始した。ICU入室時,肺血管外水分量係数24.8 ml/kg,肺血管透過性係数5.8と著明に増加していた。呼吸・水分管理を行い,PiCCO®測定値の正常化とともに呼吸状態は改善し,入室4日目には人工呼吸器を離脱した。PiCCO®による血管透過性の定量評価は,OHSS患者の病態理解に有用と考えられた。
  • 阿部 芳春, 小関 靖
    日本薬理学雑誌
    2022年 157 巻 1 号 76-84
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/01/01
    ジャーナル オープンアクセス

    ホリトロピン デルタ(遺伝子組換え)(製品名:レコベル皮下注12 μgペン/同皮下注36 μgペン/同皮下注72 μgペン)は,フェリング・ファーマ株式会社が開発した遺伝子組換えヒト卵胞刺激ホルモン(rFSH)である.ヒト由来細胞株(ヒト胚性網膜芽細胞:PER.C6)にヒト卵胞刺激ホルモン(FSH)を分泌する遺伝子を組み込み,無血清条件下で内因性のFSHと同様の「α2.3及びα2.6結合シアル酸を有する糖鎖構造」の原薬を生成することが可能になった.本剤は世界初のヒト細胞株由来の遺伝子組換えFSH製剤であり,この2つのシアル酸を有する糖鎖構造によって,内因性FSHと類似した血中動態が期待できる.さらに,血清抗ミュラー管ホルモン(AMH)値及び体重を指標とした投与量アルゴリズムにより,個々の患者に適した投与量で至適な卵胞発育及び安全性リスクの軽減も期待できる.第Ⅱ相臨床試験では,ホリトロピン デルタの用量範囲6~12 μg/日の用量反応性が認められ,有効性と安全性が示されたこと,及び母集団薬物動態/薬力学解析結果から,非日本人女性で設定した個別化用量は日本人でも適切であることが確認された.第Ⅲ相臨床試験では,主要評価項目として臨床的妊娠率(海外試験)および採卵数(国内試験)においてホリトフォリトロピン アルファ(海外試験)またはベータ(国内試験)に対するホリトロピン デルタ非劣性が検証された.また,ホリトロピン デルタ群で全卵巣

    過剰刺激症候群
    を発現した被験者及び/又は予防的介入を実施した被験者の割合は,フォリトロピン アルファまたはベータ群と比べて統計学的に有意に低く,その他の安全性評価においてもこれらと同様のプロファイルを示した.以上より,生殖補助医療における調節卵巣刺激を受ける不妊症の女性において,本剤の個別化用量の臨床的ベネフィットが認められたことから,安全性を保ちながら有用な新規の治療選択肢を患者及び医療現場に提供できると考える.

  • 松川 舞, 平山 亮, 中島 昌道
    静脈学
    2024年 35 巻 1 号 101-105
    発行日: 2024/06/08
    公開日: 2024/06/08
    ジャーナル オープンアクセス

    症例は,39歳女性.妊娠25週に左前胸部から頸部にかけて静脈が目立つようになり,次第に腫脹と疼痛を伴ったため受診した.超音波検査で左内頸静脈は血栓で閉塞し,血栓の一部は腕頭静脈まで伸展していた.血栓増大や肺梗塞予防のため,ヘパリンで抗凝固療法を開始し,治療開始8日目には疼痛消失した.母子とも健康で出産し,産後はワルファリン内服とした.静脈血栓は器質化し,症状の再燃なく,ワルファリン内服は7カ月間で終了した.プロテインS活性は妊娠中に低下していたが,非妊娠時かつワルファリン終了後は正常だった.発症2年9カ月時点で新たな血栓塞栓症の発症はない.内頸静脈血栓症を起こした妊婦に,抗凝固療法を行うことで,速やかな症状の改善が得られ,血栓増大や肺梗塞を予防することができたので報告する.

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