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クエリ検索: "関西医療大学"
1,062件中 1-20の結果を表示しています
  • 村山 定光
    繊維学会誌
    2022年 78 巻 10 号 464-474
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/15
    ジャーナル 認証あり
  • 福本 悠樹, 文野 住文, 鬼形 周恵子, 鈴木 俊明
    関西理学療法
    2017年 17 巻 169-173
    発行日: 2017年
    公開日: 2022/02/05
    ジャーナル フリー

    We prescribed physical therapy for a patient with right hemiplegia following cerebral infarction 9 years prior. The patient had excess lower leg tilt to the outside in the right leg stance during walking. This interfered with safety and stability in the right leg stance. With motion, abnormal tone was observed in the right peroneal muscle and foot invertors. We prescribed direct stretching for the right foot invertors and facilitation for the right peroneal muscle. The patient showed improvement in the right leg tilt to the outside. Moreover, the patient gained safety and stability in the right leg stance during walking.

  • 谷 万喜子
    神経治療学
    2023年 40 巻 6 号 S141
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/30
    ジャーナル フリー
  • 福本 悠樹, 鈴木 俊明
    関西理学療法
    2017年 17 巻 139-146
    発行日: 2017年
    公開日: 2022/02/05
    ジャーナル フリー

    We performed physical therapy for a patient with left hemiplegia following cerebral infarction 4 years earlier. The patient had excess outward posterolateral tilt in the left leg stance during walking. Moreover, the pelvis tilted down and to the right with adduction of the left hip because of the progressive outward lateral left lower-leg tilt. The patient's gait motion showed an early initial contact on the left side. Abnormal motion was observed, with excess tone in the left peroneal and tibialis posterior muscles. Furthermore, left ankle dorsiflexion was restricted. Accordingly, we prescribed direct stretching for the left tibialis posterior and facilitation of the left peroneal muscles. However, the pelvic tilt to the right and adduction of the left hip showed no improvement. Therefore, the pelvic tilt to the right and adduction of the left hip were not caused by the ankle and foot problem. On re-examination, abnormal motion was observed, with abnormal muscle tone for horizontal driving on the left internal oblique muscle of the abdomen. Physical therapy was performed to address this trunk, ankle, and foot condition. Consequently, the patient showed improvement in left lower-leg excess outward posterolateral tilt, and pelvic tilt down and to the right, along with adduction of the left hip. Moreover, the patient attained stability in the left leg stance during walking.

  • 木下 円我, 柿本 和俊, 小正 裕
    歯科医学
    2013年 76 巻 1 号 28-37
    発行日: 2013/03/25
    公開日: 2017/06/12
    ジャーナル フリー
    歯科医師の睡眠不良は,自身の健康のみならず医療事故にもつながると考えられる.本研究では歯科医師の睡眠と日常生活を調査し,歯科医師自身の健康を維持し,かつ良好な歯科医療を施すための生活リズムを検討した.
      被験者は,大学臨床系教員4名,大学院生2名および開業医4名の10名の男性歯科医師とし,平均年齢は40.3歳であった.
      研究にはアクチグラフィを用いた.アクチグラフィは3次元の加速度計と照度計を内蔵した腕時計に似た小型の検査装置で,作動を測定して,睡眠・覚醒を高い精度で判定する.被験者の非利き腕にアクチグラフィを装着させて連続した7日間の活動量を記録した.そして,専用解析ソフトウェアを用いて総就床時間,総睡眠時間,中途覚醒時間,中途覚醒回数,平均覚醒時間,睡眠効率および日中活動量を求めた.また,被験者には入床時刻,食事時間,診療時間,離床時刻などの日中の活動を「睡眠および活動日誌」に記録させた.
      入床時刻は24時台と1時台が多く,日付が変わってから入床することが多い結果となった.離床時刻は7時台が最も多かった.入床時刻が常に24時を超えている被験者が5名あった.平均の総就床時間は6時間9分であったが,覚醒回数が19.8回あり,64分の中途覚醒時間があった.平均の睡眠時間は,5時間0分,睡眠効率は81.7%であった.
      前夜の中途覚醒時間が長くなると診療時の1分あたりの平均活動量は有意(p<0.01)に増加した.また,前夜の睡眠効率が大きくなると診療時の1分あたりの平均活動量は有意(p<0.01)に減少した.総就床時間,総睡眠時間および中途覚醒回数との関係は認められなかった.
      以上の結果より,歯科医師の睡眠状態は良好とはいえず,睡眠状態が診療に影響を与えることが示唆された.
  • —2 分間での検討—
    髙橋 護, 谷 万喜子, 鈴木 俊明
    日本東洋医学雑誌
    2016年 67 巻 1 号 22-27
    発行日: 2016/01/20
    公開日: 2016/05/27
    ジャーナル フリー
    【背景】我々は集毛鍼刺激を用いた鍼治療で臨床的効果を得ているが,その神経生理学的機序は明らかでない。 今回,2分間の集毛鍼刺激が筋緊張に与える影響を検討するために H 波を用いて検討した。
    【方法】健常者18名を対象とした。集毛鍼刺激前後に脛骨神経刺激によるヒラメ筋 H 波を導出した。集毛鍼刺激はアキレス腱付着部に2分間刺激した。得られた波形から振幅 H/M 比を算出し,集毛鍼刺激前後で比較した。
    【結果】振幅 H/M 比は,安静時と比較して刺激中に有意な低下を認めた(p < 0.05)。全員が安静時と比較して集毛鍼刺激中にヒラメ筋振幅 H/M 比の低下を示した。
    【考察】集毛鍼刺激は抑制性介在ニューロンを興奮させ前角細胞の興奮性を低下させたことが考えられた。集毛鍼刺激は筋弛緩を誘導ができる可能性が考えられた。
    【結論】アキレス腱付着部への2分間の集毛鍼刺激はヒラメ筋に対応する脊髄神経機構に刺激中に抑制効果をもたらすことが示唆された。
  • 松井 滉平, 刀坂 太, 網本 怜子, 文野 住文, 鬼形 周恵子, 鈴木 俊明
    理学療法学Supplement
    2013年 2012 巻 A-P-47
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに、目的】運動イメージは、随意運動が困難な患者に対して身体的負荷を増加することなく、中枢レベルでの運動を反復できる有効な治療手段の一つとして考えられている。そこで我々は中枢神経疾患患者の特徴である筋緊張亢進に対して、これを抑制させる一つの手段としてリラックスイメージを利用することができるのではないかと考えた。本研究では最大収縮後の弛緩を利用したイメージをすることにより脊髄神経系機能の興奮性変化を検討し、その後のF波の変化について考察した。【方法】対象は、本研究に同意を得た健常者20 人(男性15 人、女性5 人)、平均年齢21.2 ± 0.69 歳とした。方法は以下のように行った。まず被験者を背臥位とし、左側正中神経刺激によるF波を左母指球筋より導出した(安静試行)。F波刺激条件は、刺激頻度0.5Hz、刺激持続時間0.2ms、刺激強度はM波最大上刺激、刺激回数は30 回とした。この時、上下肢は解剖学的基本肢位で左右対称とし、開眼で天井を注視させた。次に最大収縮後の弛緩をイメージさせる前段階として左側母指と示指による5 秒間の最大努力による持続的対立を2 回行い、最大ピンチ力を測定した。そして最大収縮後の弛緩の練習を行った後に十分な休憩を取り、次にこれをイメージした状態で左母指球筋よりF波を測定した。さらに運動イメージ試行直後、5 分後、10 分後、15 分後においてもF波と同様に出現頻度・振幅F/M比を測定した。本研究では最大収縮後の弛緩の運動イメージの効果を検討するために、運動イメージ試行、直後、5 分後、10 分後、15 分後それぞれについてDunnett検定を用いて安静試行と比較した。【倫理的配慮、説明と同意】被験者に本研究の意義、目的を十分に説明し、同意を得たうえで実施した。なお、本研究は
    関西医療大学
    倫理委員会の承認を得ている。【結果】振幅F/M比、出現頻度はともに安静時と比較して有意差を認められなかったが以下の傾向があった。最大収縮後の弛緩を利用した運動イメージにおいて、振幅F/M比は安静時と比較してイメージ中は減少傾向であり、イメージ直後は増加傾向にあったが、その後は安静時に近づいた。出現頻度についてイメージ中は安静時と比較して減少傾向であり、5 分後、10 分後、15 分後に関しては徐々に減少傾向がみられた。また立ち上がり潜時に関しては各試行での差異は認めなかった。【考察】振幅F/M比および出現頻度は脊髄神経機能の興奮性を表す指標とされている。本研究の結果より、振幅F/M比は安静時と比較して運動イメージ中は減少傾向がみられた。またイメージから5 分後、10 分後では振幅F/M比は減少傾向がみられた。このことから運動イメージから5 分後、10 分後では脊髄神経機能の興奮性が減少させることが示唆される。次に運動イメージにおけるF波出現頻度は安静時から一様に減少傾向がみられる結果となった。このことから最大収縮後の弛緩を利用した運動イメージは、イメージ直後から15 分後にかけて持続的に脊髄神経機能の興奮性を減少させる可能性が示唆される。【理学療法学研究としての意義】本研究より臨床において中枢神経疾患患者に対して筋緊張抑制するために最大収縮後の弛緩を利用したリラックスイメージは有用である。しかし、イメージ直後は脊髄前角の興奮性が増加したため、今後は脊髄前角細胞の興奮性を増加させないために、治療者側が具体的にイメージの設定・指示をする必要があると考える。
  • 坂口 俊二
    日本温泉気候物理医学会雑誌
    2007年 71 巻 1 号 33-34
    発行日: 2007年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
  • 米田 浩久, 高崎 恭輔, 中山 裕子, 谷埜 予士次, 鈴木 俊明, 湯浅 亮一
    理学療法学Supplement
    2010年 2009 巻 O1-228
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/25
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】本学理学療法学科(以下、当学科という)では、「理学療法臨床実習は、学内教育の体験学習である」という当学科のコンセプトのもと、来る臨床実習や卒後の臨床能力の基礎となるように1年次よりOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床評価試験)を実施している。当学科では、これまで課題を変えて年4回のOSCEを全員が合格するまで実施してきた。各回次とも日常の学習結果が、すべて当学科のOSCEに反映されるように課題を設定している。しかし、従来のOSCEの結果をみると、各回次とも1度で合格するものはわずかであり、全員が合格するには複数回の再試験が必要である。そのうち、再試験または再々試験で合格する者はクラス全体の2/3であり、残る1/3の者は4回以上の再試験を要している。さらに、4回以上の再試験を要する者は、これまで実施した2学年とも同様の傾向を示し、毎回のOSCEにおいて同じ者が最後まで残っている状況となっている。われわれは、これらのOSCEの成績不良者に対して、その都度学習を求めるとともに補習を再三にわたり実施をおこなっている。しかし、補習への参加状況が芳しくない、自己学習をおこなっている形跡が見受けられないなど、成績不良者の学習姿勢そのものに疑問を感じることが多い。しかし、入学当初は理学療法士を目指し当学科に入学してきたにもかかわらず、理学療法士となるために必要な知識や技術を吸収することへの学習意欲が低下している者が少なくない。そこで今回、入学直後の意欲とOSCE実施後、入学3ヵ月後と6カ月後の意欲の変化を捉え、OSCEの推移と学習意欲の変化の関連性を検討した。
    【方法】学習意欲の計測には、鎌原らが作成した日本語版Locus of control(LOC)尺度を用いて総合的な学習意欲の状況と意欲向上に関する内部強化要因および外部強化要因を検討した。さらに、OSCEによる心理負荷に対する被検者個人の不安特性を測定するために新版STAI(状態-特性不安検査; State-Trait Anxiety Inventory-Form JYZ )を用いた。これらの評価を入学1ヵ月後、第1回OSCE本試験実施後(入学2ヶ月後)、第2回OSCE本試験実施後(入学3ヶ月後)、入学4ヵ月後、入学半年後の計5回実施した。以上5回の評価結果を基に、入学1ヶ月後を基準とした学習意欲の推移とOSCEの結果および再試験回数、補習出席回数、心理不安特性に対する各関連性をt検定ならびに重回帰分析、ANOVAなどの統計学的手法によって検討した。
    【説明と同意】今回の研究の実施にあたり、被験者には研究の目的と方法を十分に説明したうえで、全員より同意を得た。なお、本研究は
    関西医療大学
    倫理審査委員会の承認を得ている。
    【結果】今回の結果からOSCEの結果が不良であった者は、入学時の学習意欲を維持できず、その後の学習意欲が有意に低下することが認められた。一方、LOC尺度の学習意欲の内部強化が高い者はOSCEの結果が良好であり、新版STAIで特性不安・状況不安に有意な低下を認めた。また、学習意欲の低下を示した者の多くは、OSCE受験後に強い状況不安を呈していた。しかしながら、学習意欲の表在化を示すと思われる補習への参加回数については、試験項目によって学習意欲との相関は認められず、特に問診のOSCEでは結果に結びついていないことがわかった。さらに、こうした者の多くが、OSCEを経る度に学習意欲が低下していた。
    【考察】今回の結果から、学習意欲については入学後直後に学習意欲状況に調査する必要性が挙げられる。その結果、外部依存の傾向にある者については入学当初の学習意欲を実際の臨床像に転換させるために、臨床見学や実技補習を早期からカリキュラム化し提供することで、自らの課題を明確にさせ、意欲の内部強化を促すことが重要ではないかと考える。一方で、試験科目によっては学習意欲が高いことが試験結果に結びついておらず、教授方法ならびに補習内容を再考する必要性があるのではないかと考えられる。
    【理学療法学研究としての意義】従来のOSCEに関する心理学的検討では、OSCEの受験に向けた練習やOSCEの合格が、その後の実習や臨床へどのような心理的影響を与えるのかといった研究が認められる。これらの研究では、緒家が示すように、OSCEの実施が以後の学習姿勢に積極性を与えたとするものであり、個々の学生の心理的要因や動機付けの状況についての研究や学生のパーソナリティに応じたOSCE受験までの教育方法の抜本的改革を検討している報告はない。今回の研究により、理学療法士養成の教育システムへの示唆や習得目標の具体化に貢献できるのではないかと考える。
  • *山本 吉則, 嘉戸 直樹, 鈴木 俊明
    東海北陸理学療法学術大会誌
    2012年 28 巻 P-75
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/01/10
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】 感覚機能の客観的な評価として体性感覚誘発電位(Somatosensory Evoked Potential;SEP)がある。SEPは中枢神経系への入力量や出力量に影響され、収縮速度や収縮強度が増加するとSEP振幅は低下するといわれている。しかしながら運動頻度の違いがSEPに及ぼす影響について検討した報告は少ない。そこで本研究では運動頻度の異なる手指反復運動が同側上肢の感覚機能に及ぼす影響についてSEPを用いて検討したので報告する。
    【方法】 対象は整形外科学的および神経学的に異常を認めない健常成人10名(平均年齢24.2±3.0歳)とした。対象者には本研究の目的と方法、個人情報に関する取り扱いなどについて書面および口頭で説明し理解を得た後、同意書に署名を得た。なお、本研究は
    関西医療大学
    倫理委員会の承認のもとで実施した。検査姿勢は背臥位とし、SEPはViking4(Nicolet)を使用して安静時、右手指の運動課題遂行時に導出した。運動課題は右示指MP関節の屈曲・伸展の反復運動を0.5Hz、1Hz、3Hzの頻度で実施した。各運動課題はランダムに実施した。SEP導出の刺激条件は、頻度を3.3Hz、持続時間を0.2ms、強度を感覚閾値の2~3倍とし、右手関節部の正中神経を刺激した。加算回数は512回とした。記録条件として探査電極を国際10-20法に基づく頭皮上の位置で刺激側と対側の上肢体性感覚野(C3’)、および第5頸椎棘突起上皮膚表面(SC5)、刺激側と同側の鎖骨上窩(Erb点)に配置し、基準電極を刺激側と対側の鎖骨上窩(Erb点)、前額部(Fpz)に配置した。C3’-Fpz間からはN20とP23、SC5-Fpz間からはN13、同側Erb点-対側Erb点間からはN9の振幅および潜時を測定した。安静時と各課題遂行時の振幅と潜時の統計学的比較にはDunnett検定を用いた。なお、有意水準は危険率5%未満とした。
    【結果】 N9、N13振幅は安静時と比較して各課題において有意差を認めなかった。N20、P23振幅は安静時と比較して3Hzにおいて有意に減弱した(p<0.01)。潜時は安静時と比較して各課題において有意差を認めなかった。
    【考察】 上肢刺激による誘発電位の発生源として、N9は腕神経叢、N13は楔状束核、N20は第一次体性感覚野、P23は第一次体性感覚野より上位レベルの由来と考えられている。本結果より3Hzの頻度での手指反復運動では第一次体性感覚野と第一次体性感覚野より上位レベルの興奮性を低下させることが示唆された。SEP振幅の低下にはgating現象が関与するといわれており、運動頻度の増加にともない末梢からの入力量と皮質からの出力量が増大したことで、感覚野で上肢刺激に対して不応期が生じたか、運動野が感覚野を抑制する可能性が推察された。
    【まとめ】 SEPを用いて運動頻度の異なる手指反復運動が同側上肢の感覚機能に及ぼす影響を検討した。3Hzの頻度での手指反復運動では第一次体性感覚野と第一次体性感覚野より上位レベルに抑制効果を及ぼす可能性が考えられた。
  • 由留木 裕子, 鈴木 俊明, 岩月 宏泰
    理学療法学Supplement
    2013年 2012 巻 A-P-54
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに、目的】アロマテラピー(以下、アロマ)はリラクゼーションや認知機能への効果、自律神経への影響から脈拍や血圧の変化、そして脳の活動部位の変化が示されてきている。しかし、アロマが筋緊張に及ぼす影響についての検討はほとんどみられない。昨年の全国学会において、アロマ経験のない方にラベンダー3 滴の刺激を行うと上肢脊髄神経の興奮性が吸入中は増加し、吸入終了後に低下すると報告した。そこで、今回はラベンダー3 滴の刺激がアロマの経験がある場合とない場合にどのような上肢脊髄神経機能の興奮性に影響を与えるのかについてF波を用いて検討した。【方法】対象は、嗅覚に障害がない健常者26 名(男性16 名、女性10 名)、平均年齢27.4 ± 8.3 歳とした。この内、アロマの経験あり群15 名(男性9 名、女性6 名)、平均年齢28.8 ± 9.7 歳、アロマの経験なし群11 名(男性7 名、女性4 名)、平均年齢25.5 ± 5.9 歳 であった。気温(24.3 ± 0.8℃)と相対湿度(60.3 ± 10.4%RH)の室内で、被験者を背臥位とし酸素マスク(中村医科工業株式会社の中濃度酸素マスク)を装着し安静をとらせた。次にビニール袋内のティッシュペーパーにラベンダーの精油を3 滴滴下し、ハンディーにおいモニター(OMX-SR)で香りの強度を測定した。ビニール袋をマスクに装着し2 分間自然呼吸をおこなわせた。F波測定は安静時、吸入開始時、吸入1 分後、吸入終了直後、吸入終了後5 分、吸入終了後10 分、吸入終了後15 分で行った。F波分析項目は、出現頻度、振幅F/M比、立ち上がり潜時とし、安静時試行と各条件下の比較を行った。【倫理的配慮、説明と同意】本研究は
    関西医療大学
    倫理委員会の承認を得て実施し、被験者に本研究の意義、目的を十分に説明し、同意を得た上で行った。【結果】対象者全員のF波出現頻度において安静時と比較して吸入終了後5分、10分、15分において有意に低下した(p<0.01)。振幅F/M比と立ち上がり潜時においては安静時と比較して有意差を認めなかった。しかし、出現頻度と振幅F/M比において吸入中は増加傾向を吸入終了後は低下傾向を示している。アロマの経験あり群では結果にばらつきがみられた。アロマの経験のない群においてF波の変化がみられた。F波出現頻度において、ラベンダー吸入1 分後は安静時と比較して増加傾向を示し、吸入終了後5 分、10 分では安静時と比較して有意な低下を示した(p<0.01)。振幅F/M比はラベンダー吸入開始時、吸入1 分後は安静時と比較して有意に増加を示し(p<0.05)、吸入終了後5 分より低下傾向を示した。【考察】今回の結果から、ラベンダーの刺激は特にアロマ未経験者において上肢脊髄神経機能の変化をきたしやすいということが推測された。アロマの経験あり群の結果においてばらつきがみられたことについては、匂いを繰り返し経験することで匂いに対する快の感情または不快な感情が強まるということが報告されている。このことから、アロマ経験あり群では結果にばらつきが出たのではないかと考える 。アロマ経験なし群でラベンダー吸入開始時、吸入1 分後に上肢脊髄神経機能の興奮性が増大したことについてはアロマの経験がないために、匂いに対して不安な感情を増強した結果、この匂いが精神的ストレスとなり、交感神経の働きが活発になったのではないかと考える。その結果として心拍数が増加し、副腎髄質に働きかけてアドレナリンが分泌され、脳幹網様体賦活系を興奮させ、上肢脊髄神経機能の興奮性を増大させたのではないかと考える。脊髄神経の興奮性が低下したことについては、ラベンダーの主要成分であるリナロールが呼吸により体内に吸収され、血液脳関門を通り脳に作用したものと考えられる。梅津(2009)によるとリナロールは抗不安様作用、筋弛緩作用などの行動薬理作用を発揮するとされている。まだ作用機序は解明されていないが、リナロールが脳に抑制的に働く可能性が高いと考えられる。また、渡邊ら(2003)による脳波解析では、ラベンダーの香りによって運動前野近傍や運動野近傍でδ波とθ波の振幅増加 、前頭連合野 や体性感覚野近傍 でもδ波とθ波の上昇傾向がみられたと報告している。δ波はぐっすり寝ている時に現れ、θ波は眠くなってきた時に現れる脳波であることから、運動機能系の活性レベルの低下傾向があり、かつ傾眠傾向があると考えられることから上肢脊髄神経の興奮性が抑制されたと考えた。【理学療法学研究としての意義】ラベンダーを用いたアプローチは特にアロマの未経験者において筋緊張の変化が期待できると考える。上肢脊髄神経機能の興奮性を高めて筋緊張の促通を目的とする場合はラベンダー刺激中に、抑制したい場合はラベンダー刺激終了後に運動療法を行えば、治療効果を高める一助となる可能性があると考える。
  • 西村 栄津子, 酒井 英謙, 谷 万喜子, 鈴木 俊明
    関西理学療法
    2008年 8 巻 101-105
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/01/15
    ジャーナル フリー
    I report acupuncture treatment for abnormal neck posture and deviation of trunk in a patient with drug induced dystonia.The patient was a 60-year-old female. In the last 3 years, her neck and mouth had showen involuntary movement when she received medical treatment for her bipolar disorder, and she was diagnosed as having drug induced dystonia. Her symptoms were slightly improved by botulinum therapy (BTX) and transcranial magnetic stimulation (TMS), but she wanted to receive acupuncture treatment, so she came to our clinic. At the first consultation at our clinic, her neck posture in a sitting position showed left lateral bending, left rotation, flexion, and extension, and her trunk posture showed left lateral bending. Her neck presented with intermittent involuntary movement of left rotation and extension. The problems of her abnormal posture were some muscle tones and shortening of skin and muscles. Abnormal muscle tones were hypertonus of the trapezius muscle and erector spinae, and hypotonus of the abdomen muscles. Skin and muscle shortening presented on the posterior region of her neck (trapezius and splenius capitis muscle), the occipital region of the head, and the interscapulum, lumbar and dorsal. Her neck also showed intermittent involuntary movement. The acupuncture treatment was as follows: multiple epidermis penetrating needles were used to treat skin and muscle shortening on the posterior region of her neck (trapezius and splenius capitis muscle), occipital region of head, and interscapulum. Lumbar and dorsal retaining needles were used for Waiguan(TE5) for hypertonus of trapezius muscle, Chongyang(ST42) to increase abdomen muscles, Kunlun(BL60) for hypertonus erector spinae, and Baihui(GV20) to decrease the involuntary movement. After acupuncture treatment, the patient's involuntary movement of the neck was reduced, and flexion of trunk and extension of neck were improved. Currently there is no definitive treatment method for drug induced dystonia. This case suggests that abnormal neck posture and deviation of trunk in a patient with drug induced dystonia can be improved by acupuncture treatment.
  • 佐々木 英文, 文野 住文, 鈴木 俊明, 浦邊 幸夫
    理学療法科学
    2013年 28 巻 5 号 673-676
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/11/09
    ジャーナル フリー
    〔目的〕足趾屈筋筋力低下に伴い転倒しやすくなる患者への処方の開発を目指して,動作イメージ練習の効果を脊髄神経機能の興奮性の指標であるF波にて検討することとした.〔対象〕健常者30名(男性16名,女性14名,年齢(平均±標準偏差)は29.2±8.6歳)とした.〔方法〕F波測定を,安静時,左短母趾屈筋運動の学習後の,左母趾最大努力屈曲のイメージの想起(動作イメージ試行時),動作イメージ想起の試行直後,想起の試行5分後,想起の試行10分後,想起の試行15分後の各時点において行った.〔結果〕動作イメージ試行想起の試行時における振幅F/M比,F波出現頻度は,安静試行時と比較して有意でないものの増加傾向が認められた.〔結語〕動作イメージ想起は転倒予防の運動療法に応用可能であることが示唆される.
  • 山下 彰, 鈴木 俊明, 文野 住文
    理学療法科学
    2013年 28 巻 2 号 205-208
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/25
    ジャーナル フリー
    〔目的〕目的は下肢のH波,F波の出現様式の変化を臨床応用する前段階として,健常者での刺激強度増加に伴うヒラメ筋のH波,F波の出現様式を検討したので報告する.〔対象〕対象は健常成人10名とした.〔方法〕方法は背臥位にて右側ヒラメ筋よりH波,F波を記録した.タイプ分類は鈴木らの報告した上肢の4つのタイプに準じて分類した.〔結果〕ヒラメ筋のH波,F波出現様式の特徴は10名ともにタイプ3であった.〔結語〕健常者では,H波が高振幅で出現した状態でF波が出現することがわかった.今後,理学療法の神経学的機能評価において運動機能評価と組み合わせれば客観的な機能評価として用いることが可能であると考えられる.
  • −嚥下機能を運動機能から評価する−
    櫻澤 朋美, 月岡 鈴奈, 小林 謙介, 真鍋 祐汰, 内田 学
    理学療法学Supplement
    2021年 48S1 巻 11-1-5
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/24
    会議録・要旨集 フリー
  • 西川 正一郎, 米田 浩久, 鈴木 俊明
    理学療法学Supplement
    2021年 48S1 巻 11-1-4
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/24
    会議録・要旨集 フリー
  • 宮原 謙一郎, 坪島 功幸, 田口 徹, 西条 寿夫
    理学療法学Supplement
    2020年 47S1 巻 2P3-08
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/03/31
    会議録・要旨集 フリー
  • 東藤 真理奈, 鈴木 俊明, 淺井 仁
    理学療法学Supplement
    2020年 47S1 巻 2P3-07
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/03/31
    会議録・要旨集 フリー
  • 前田 翔梧, 伊藤 夢基, 島地 陽登, 松下 可南子, 安井 柚夏, 福本 悠樹, 東藤 真理奈, 谷 万喜子, 鈴木 俊明
    理学療法学Supplement
    2020年 47S1 巻 1P3-24
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/03/31
    会議録・要旨集 フリー
  • 安藤 希, 齊藤 慧, 酒井 彩希, 田辺 萌, 小島 翔, 大西 秀明
    理学療法学Supplement
    2020年 47S1 巻 1P3-23
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/03/31
    会議録・要旨集 フリー
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