目的:金谷らの方法を用いた間欠性外斜視の視能矯正訓練が、個人医院で有用性があるかを検討した。
対象及び方法:13例に対して抑制除去訓練、生理的複視認知訓練、輻湊幅増強訓練の順で訓練を行った。使用道具は、赤フィルタ-、赤・
青鉛筆
、各種訓練カード、及び家庭訓練で使用する角プリズムである。
結果:訓練により抑制が除去され、輻湊幅は大幅に増加し、ほとんどの症例で斜視が斜位に移行した。特に偏位量25⊿未満の症例、及び近見眼位に対する改善は著しく、長期にわたり斜位を維持する事ができた。
結論:金谷らの方法による間欠性外斜視のための視能矯正訓練は、専門の機器を持たない医院でもできる効果的な治療法である。ただし、視能矯正訓練を行うには、訓練適応となる症例を選ぶ事が大切であり、特に偏位量を考慮する必要がある。
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