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221件中 1-20の結果を表示しています
  • 黒田 治之, 千葉 和彦
    園芸学研究
    2008年 7 巻 4 号 559-570
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/25
    ジャーナル フリー
    無剪定の矮性および半矮性台木を利用したリンゴ‘スターキング・デリシャス’樹(樹齢7~11年生)における果実品質と栽植密度の関係について検討した.各台木樹とも,1果重は栽植密度(ρ)の増加に伴って減少した.このような1果重(ω)に関する密度効果は,ω = K1ρk1で表された.蜜入り指数と糖度は栽植密度(ρ)の増加に伴って減少したが,果肉硬度は増加した.蜜入り指数(μ),糖度(δ)および果肉硬度(ζ)に関する密度効果は,それぞれμ = K2exp(−k2ρ),δ = K3ρk3およびζ = K4ρk4で表された.酸度(η)に関する密度効果は,成熟果の場合はη = K5ρk5,未熟果の場合はη = K5ρk5で表された.このうち,高品質果実生産のための栽植密度設定に際して適用できる式はη = K5ρk5であった.以上の結果から,高品質果実生産のための栽植密度は上記の密度効果式の活用により設定できること,また設定された栽植密度の高品質果実生産能力は適熟期の果実収穫によって発揮されることが示された.
  • 黒田 治之, 千葉 和彦
    園芸学研究
    2006年 5 巻 4 号 421-430
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/12/27
    ジャーナル フリー
    純生産量(t乾重/ha/年)とその樹体内分配に及ぼす栽植密度の影響を無剪定状態のわい性および半わい性台木利用リンゴ‘スターキング・デリシャス’樹を供試して検討した.個体年間生産量(⊿pn)と果実,葉,枝,幹および根の1樹当たり年間生産量(fd,ld,⊿pb,⊿ptおよび⊿pr)は,各台木樹とも栽植密度(ρ)の増加に伴って減少した.⊿pn,z(ld,⊿pb,⊿ptあるいは⊿pr)およびfdに関する密度効果は,それぞれ1/ ⊿pn = A1ρ + B1,1/z = A2ρ + B2およびfd = K' exp (−k'ρ)という関係式で表された.純生産量(⊿Pn)と葉,枝,幹および根の純生産量(Ld,⊿Pb,⊿Ptおよび⊿Pr)は,各台木樹とも栽植密度(ρ)の増加に伴って増加した.しかし,果実生産量(Fd)はM.26台木樹以外の台木樹では,それを最大にする最適栽植密度(ρopt)が存在した.⊿Pn,Z(Ld,⊿Pb,⊿Ptあるいは⊿Pr)およびFdに関する密度効果は,それぞれ1/ ⊿Pn = A3 + B3/ρ,1/Z = A4 + B4/ρおよびFd = H'ρ/(A1ρ + B1)h'という式で表された.葉,枝,幹および根への分配率(Ld/ ⊿Pn,⊿Pb/ ⊿Pn,⊿Pt/ ⊿Pnおよび⊿Pr/ ⊿Pn)は,各台木樹とも栽植密度(ρ)の増加に伴って増加したが,果実への分配率(Fd/ ⊿Pn)は減少した.Z/⊿Pn(Ld/ ⊿Pn,⊿Pb/ ⊿Pn,⊿Pt/ ⊿Pnあるいは⊿Pr/ ⊿Pn)とFd/ ⊿Pnに関する密度効果は,それぞれ1/(Z/ ⊿Pn) = A5 + B5/ρとFd/ ⊿Pn = K' exp (−k'ρ)という式で表された.果実生産量(Fd)と純生産量(⊿Pn)の関係は,式Fd = −a1(⊿Pn)2 + b1(⊿Pn) + c1で表され,果実生産量(Fd)と果実への分配率(Fd/ ⊿Pn)の関係は,式Fd = −a2(Fd/ ⊿Pn)2 + b2(Fd/ ⊿Pn) + c2で表された.純生産量(⊿Pn)と果実への分配率(Fd/ ⊿Pn)の相対的関係を⊿Pn/(Fd/ ⊿Pn)と定義して,果実生産量(Fd)と⊿Pn/(Fd/ ⊿Pn)をlog~log座標に図示すると,両者の関係は(第6図)はlog Fd~logρ曲線(第2図)と同様のパターンを示した.以上の結果から,果実生産量に関する密度効果は,栽植密度によって⊿Pn/(Fd/ ⊿Pn)が変化し,それによって果実生産量が変化する現象と考えられる.
  • 黒田 治之, 千葉 和彦
    園芸学研究
    2008年 7 巻 3 号 359-366
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/25
    ジャーナル フリー
    無剪定の矮性および半矮性台木利用リンゴ樹(樹齢11~13年生)を供試し,純生産率(NPR: t DW・t−1 DW・y1)に及ぼす栽植密度の影響について検討した.果実NPR(Fd/Ld)と全NPR(⊿Pn/Ld)は,各台木樹とも栽植密度(ρ)の増加に伴って減少したが,枝,幹および根のNPR(⊿Pb/Ld,⊿Pt/Ldおよび⊿Pr/Ld)は増加した.Fd/Ld,Z/Ld(Zは⊿Pb,⊿Ptあるいは⊿Prを示す)および⊿Pn/Ldに関する密度効果は,それぞれFd/Ld = K1 exp (−k1ρ),1/(Z/Ld) = A3 + B3/ρおよび⊿Pn/Ld = K2ρk2で表された.果実NPR(Fd/Ld)と全NPR(⊿Pn/Ld)あるいは果実への分配率(Fd/⊿Pn)との関係は,それぞれ⊿Pn/Ld = 0.66(Fd/Ld) + 2.8とFd/⊿Pn = 0.2(Fd/Ld) + 0.07で表された.また,果実NPRと栄養体の純生産量あるいは栄養体への分配率との間には,それぞれ負の有意な相関が認められた.栄養体のNPR,栄養体の純生産量,栄養体への分配率の三者の間には,正の有意な相関が認められた.全NPR(⊿Pn/Ld)と葉量(Ld)の関係は,⊿Pn/Ld = 5.4 exp (−0.08Ld)で表された.果実生産量(Fd)と葉量(Ld)あるいは果実NPR(Fd/Ld)の関係は,それぞれFd = −a1(Ld)2 + b1(Ld) + c1とFd = −a2(Fd/Ld)2 + b2(Fd/Ld) + c2で表された.果実生産量(Fd)と葉量/果実NPR(Ld/(Fd/Ld))のlog~log関係を見ると,Fdは各台木樹ともLd/(Fd/Ld)の増加に伴って増加し,あるLd/(Fd/Ld)(最適Ld/(Fd/Ld))で最大に達することが示された.このlog Fd~log Ld/(Fd/Ld)関係は,log Fd~log ρ関係およびlog Fd~log ⊿Pn/(Fd/⊿Pn)関係と一致し,またρ,Ld/(Fd/Ld),⊿Pn/(Fd/⊿Pn)の三者の間には,正の有意な相関が認められた.以上の結果から,果実生産量に関する密度効果は,栽植密度の変化→Ld/(Fd/Ld)の変化→⊿Pn/(Fd/⊿Pn)の変化→果実生産量の変化という一連の因果性をもった現象と考えられる.
  • 宮脇 耕平, 五味 一郎, 田中 章人, 川上 素行
    日本養豚研究会誌
    1977年 14 巻 2 号 78-89
    発行日: 1977/09/30
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚の胃潰瘍の発生機序は複雑で, この原因や予防法は単一なものではない。そこで今回われわれは, 現在までに説えられている胃潰瘍の発生しやすい環境として, ケージ飼育法を用い敷料は全く用いず, 市販配合飼料のみを給与するといった飼養形態のもとで, ペプシン活性を抑制することによって本症を予防しようとする目的をもって, ペプシンの特異阻害物質であるペプスタチンを飼料に添加し, 前胃部潰瘍の予防効果, ペプシン活性の抑制効果, 並びに発育, 臨床所見, 血液性状, 枝肉および諸臓器等への影響について検討し次の結果を得た。
    1. ペプスタチンの投与による胃潰瘍の予防効果は有意とはならなかったが, 対照区と比べて50・100ppm両区には本症の発生が抑制される傾向が認められ, 本剤の50ppm以上の飼料添加によって胃潰瘍の予防効果が期待できるものと考えられた。
    2. ペプスタチンのペプシン活性に及ぼす影響は, 有意な抑制効果が認められた。また空腹時のペプシン活性と本剤の添加濃度との間には直線回帰が認められた。
    3. ペプシン活性は空腹時には高く給餌によって低下し, 給餌による影響を強く受けるものであった。したがって, 胃内のペプシン活性の異常な上昇を防ぐためには, 胃内に常に食糜の存在することが必要で, 胃内容を容れない空腹時を作らないことが, 本症の予防上効果が高いものと考えられた。
    4. 発育, 臨床所見, 血液性状, 諸臓器等に及ぼす本剤の影響は特に認められず, 日量0.7~5.7mg/kgの連続投与では全く毒性は無いものと考えられた。
  • 岡山醫學會雜誌
    1902年 14 巻 147 号 192-194
    発行日: 1902/04/30
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
  • 黒田 治之, 千葉 和彦
    園芸学会雑誌
    2006年 75 巻 1 号 91-99
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/02/21
    ジャーナル フリー
    無剪定状態で管理した樹齢11~13年生のわい性および半わい性台木を利用したリンゴ‘スターキング・デリシャス’樹を用いて,根の成長に及ぼす栽植密度の影響について検討した.330樹/ha 区の根系は太い側根と下垂根で構成されていたが,3178樹/ha 区では主に側根であった.根系幅は栽植密度の増加に伴って減少したが,隣接樹の根系における交差深度は増加した.3178樹/ha 区では隣接樹の根系間で根組織の癒着現象が観察された.根系幅/樹冠幅比は栽植密度の増加に伴って減少し,根系幅の方が樹冠幅より密度効果を受けやすいことが示された.根重の垂直分布比率は栽植密度による影響が認められなかったが,1 樹当たり根重は各層とも栽植密度の増加に伴って減少し,その減少は 0~30 cm 層の大根で著しかった.1 樹当たり根重 (R) は各台木樹とも,栽植密度 (ρ) の増加に伴って減少した.R と ρ の関係は,次の逆数式によって表された.
    1/R=ARρ+BR (1)
    ただし,AR と BR は樹齢や台木によって変化する係数.幹断面積 (θ) と 1 樹当たり根重 (R) の関係は各台木樹とも,h>1 である次の相対成長式で表された.
    R=Hθh (3)
    ただし,H は台木によって変化する係数.1 ha 当たり根重は 1 樹当たり根重と異なり,各層とも栽植密度の増加に伴って増加し,その増加は小・細根で顕著であった.1 ha 当たり根重 (¯R) は各台木樹とも,栽植密度 (ρ) の増加に伴って増加した.¯R と ρ の関係は,式 (3) の R=Hθh,式 (4) の 1/θ=Aρ+B および式 (5) の ¯R=Rρ から導かれる式 (6) によく当てはまった.¯R を最大にする栽植密度 (ρ¯Rpk) は式 (7) で与えられる.
    ¯R=Hρ/(Aρ+B)h (6)
    ρ¯Rpk=B/A(h−1) (7)
    ただし,A と B は樹齢や台木によって変化する係数.以上の結果から,1 ha 当たり根重は栽植密度の増加に伴って増加するが,ρ¯Rpk において減少に転じることが示された.
  • 黒田 治之, 千葉 和彦
    園芸学会雑誌
    2004年 73 巻 3 号 250-258
    発行日: 2004/05/15
    公開日: 2008/01/31
    ジャーナル フリー
    剪定に近い状態で管理したわい性および半わい性台木利用リンゴ'スターキング・デリシャス'樹を供試して,枝幹成長と栽植密度の関係について検討した.樹齢の増加に伴う樹幅の増大は,3,178樹・ha-1区では樹齢6年生から, 1,185樹・ha-1区では8年生から,623樹・ha-1区では9年生から抑制された.また,それらの抑制は樹冠交差深度が1mに達する時期に起こった.樹高の経年増大は樹幅のそれとは逆に,栽植密度の高い区ほど促進された.樹高/樹幅比は330樹・ha-1区では加齢にともなって低下したが,3,178樹・ha-1区では6年生の1.32から上昇に転じ,11年生には1.56まで増加した.樹幅と樹高の間には,台木樹ごとに有意な負の相関関係が認められた.1樹当たり枝重と幹重は各台木樹とも,栽植密度の増加にともなって減少した.このような栽植密度(ρ)と1樹当たり枝重(σ)あるいは1樹当たり幹重(τ)との関係は,それぞれ次の逆数式によって表された. 1/σ=Aσρ+Bσ (1) 1/τ=Aτρ+Bτ (2)(ただし,Aσ,Bσ,AτおよびBτは樹齢や台木の種類によって変化する係数) 幹断面積(θ)と1樹当たり枝重(σ)あるいは1樹当たり幹重(τ)との関係は,それぞれ次の相対成長式によって表された. σ=H1θ<h1> (5) τ=H2θ<h2> (6)(ただし,H1, h1, H2およびh2は台木の種類によって変化する係数) 1ha当たり枝重(σ^^-)と栽値密度(ρ)の関係は,式(5),(7),(8)から導かれる次式によって表された. σ^^-=H1ρ/(Aρ+B)<h1> (9)(ただし,AとBは樹齢や台木の種類によって変化する係数) また,1ha当たり幹重(τ)とρの関係は,式(6),(7),(10)から導かれる次式によって表された. τ^^-=H2ρ/(Aρ+B)<h2> (11) 式(9)と(11)から,'1ha当たり幹重は栽植密度の増加にともなって増加し続けるが,1ha当たり枝重は高密度域で一定化することが示された.
  • 黒田 治夫, 小松 包治
    電氣學會雜誌
    1951年 71 巻 750 号 173
    発行日: 1951年
    公開日: 2008/11/20
    ジャーナル フリー
  • 黒田 治之, 千葉 和彦
    園芸学会雑誌
    2002年 71 巻 4 号 544-552
    発行日: 2002/07/15
    公開日: 2008/01/31
    ジャーナル フリー
    主幹形の11年生M.26台木利用'スターキング・デリシャス'リンゴ樹を供試し, 栽植密度が生産構造と光環境に及ぼす影響について検討した.1. 453&acd;623樹・ha-1区における低密度域の個体群は, 円錐形をした樹の集まりで, 樹冠層は凹凸状態であった.しかし, 栽植密度の増加に伴って樹冠のうっ閉が進むと, 樹は円筒形に変化し, 樹冠が完全にうっ閉した高密度域では, あたかも一つの個体のような形態を示した.2. 623樹・ha-1区の生産構造は針葉樹型であったが, 栽植密度の増加に伴って広葉樹型に移行した.3. 生産構造の果実重と葉重は, 対応した分布を示した.果実生産量は623樹・ha-1区が最も高く, 針葉樹型生産構造が高い果実生産性を有することが示された.4. 果実生産量(Yd)と葉の果実生産能率(Yd/F)の関係は, 式(1)のYd=1.348+3.109(Yd/F)で表され, 針葉樹型生産構造の高い果実生産性が葉の高い果実生産能率に依存していることが示された.5. 吸光係数(K)は栽植密度の増加に伴って低下した.すなわち, 果実生産はKの低下に伴って減少し, Kに対して物質生産と相反した関係にあることが示された.6. 果実生産量(Yd)と光捕捉率(LI)の関係は, 定義域69.9%≦LI≦92.2%を条件として, 式(2)のYd=-150.42+4.175(LI)-0.0273(LI)2で近似できた.果実生産量が最大になる最適光捕捉率(LIopt)は76.5%であった.7. LIoptにおける栽植密度とLAIは, それぞれ既報(黒田・千葉, 1999)の最適栽植密度と最適LAIに一致した.8. LIoptにおける個体群構造の特性は, 個体群内の空間, 樹冠層の凹凸および針葉樹型生産構造であった.9. 式(1)と(2)から導いた葉の果実生産能率(Yd/F)と光捕捉率(LI)の関係式, Yd/F=48.816+1.343(LI)-0.009(LI)2は, 定義域69.9%≦LI≦92.2%を条件として, 実測値とよく一致し, 葉の果実生産能率が光捕捉率に依存していることが示された.以上の結果から, 果実生産性の高いわい性台木利用リンゴ園はLIoptを示すLAIを維持することにより構築できることが示唆された.このような園は針葉樹型生産構造であるため, 光の利用効率が高く, 結果として葉の果実生産能率が高まって, 果実生産性が高まるものと考えられる.
  • 黒田 治之, 千葉 和彦
    園芸学会雑誌
    2000年 69 巻 3 号 298-307
    発行日: 2000/05/15
    公開日: 2008/01/31
    ジャーナル フリー
    わい性および半わい性台木を利用した主幹形リンゴ'スターキング・デリシャス'樹の花芽形成に及ぼす栽植密度の影響について検討した.1. 栽植密度の増加に伴って, 1樹当たり花芽数および花芽形成率は減少したが, 1ha当たり花芽数は増加する傾向がみられた.2. 1樹当たり花芽数(Z)と栽植密度(ρ)の関係は, 次のような逆数式によって記述できた.1/Z=(1.46ρ+82.7)10-6(1)また, 1ha当たり花芽数(δ)と栽植密度(ρ)の関係は, 次のような逆数式によって表すことができた.1/δ=1.46・10-6+82.7・10-6/ρ(3)3. 1樹当たり花芽数および花芽形成率と樹高/樹幅比との間にはそれぞれ負の相関関係が認められ, 栽植密度の増加に伴う花芽形成の低下が直立性の樹形と密接に関係していることが示唆された.4. 花芽着生の垂直的分布は樹冠内相対日射の減衰パターンと密接な関係がみられ, 栽植密度の増加に伴う花芽形成の低下が樹冠内相対日射の減少に起因することが示唆された.5. 花芽形成率の抑制(5%以上)が起こる栽植密度は, 各台木樹とも樹齢の進行に伴って低密度域に移行した.この移行速度はM.9台木樹に比較してM.26, M.7およびMM.106台木樹で速かった.このような花芽形成率(φ)と栽植密度(ρ)の関係は, M.9台木樹では樹齢6年生から, 他の台木樹では5年生から, 次のような逆数式によって表すことができた.1/φ=Aφρ+Bφ(4)(ただし, 0≦φ≦100, AφおよびBφは樹齢と台木の種類によって変化する係数)6. 花芽形成率(φ)は, LAI(F)が低い領域ではほぼ一定であったが, あるLAIを超えると急激な低下を示した.このようなφとFの関係は, 次のような2つの式によって近似することができた.すなわち, 0<F≦-b/2aのとき, φ=-(b2/4a)+c(5)F≧-b/2aのとき, φ=aF2+bF+c(6)(ただし, a, bおよびcは樹齢と台木の種類によって変化する係数)7. 花芽形成率の低下が始まるLAIを臨界LAI(Fφcri)と定義すると, Fφcriは次式によって与えられる.Fφcri=-b/2a(7)式(7)から計算したFφcriは, 樹齢や台木の種類に関係なく, 1.9&acd;2.1の範囲と推定された.8. Fφcriにおける個体葉面積(ucri)と栽植密度(ρcri)の関係は, 樹齢や台木の種類に関係なく, 次のような回帰式によって記述できた.ρcri=1.5×104・ucri-0.92(10)
  • 山口 秀樹
    産学官連携ジャーナル
    2010年 6 巻 11 号 36-37
    発行日: 2010/11/15
    公開日: 2024/03/29
    ジャーナル フリー
  • 矢野 安正, 浜名 克己, 黒田 治門, 本田 一良
    日本獣医師会雑誌
    1985年 38 巻 6 号 356-361
    発行日: 1985/06/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    1981年11月から1983年10月にかけて, 宮崎県児湯郡で発症し治療を受けた分娩前後の起立不能症72例について, 初診時の臨床症状と血液性状を検索し, 治療成績との関係について考察した.
    72例中65例 (90.3%) が治癒したが, 意識障害や体温低下をともなう定型的な乳熱は少なく, 一般症状が比較的軽症とされた群で廃用牛が多く見受けられた. 呼吸数は廃用群の方が有意に上昇し, また体温と心拍数と呼吸数を掛け算して20万以上になると高率に廃用となった.
    血液性状はLDH, LDH-5およびγ-グロブリンで治癒群より廃用群が上昇し, 有意差を認めた. Ca値は廃用群の方が高い傾向にあり, iPは多数の症例で低下し, 廃用牛はすべて低ip群から発生した.
    初診時の予後判定の指標としては, 体温, 心拍数, 呼吸数などの臨床症状とともに, GOT, LDH, LDHアイソザイムおよびγ-グロブリンたどが有用と考えられた.
  • 黒田 治之, 千葉 和彦, 西山 保直
    園芸学会雑誌
    1997年 66 巻 1 号 35-43
    発行日: 1997年
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    わい性および半わい性台木利用のリンゴ'スターキング•デリシャス'樹を供試して, 栽植密度と果実収量の関係について検討した.
    1.1樹当たり収量は4種類の台木樹とも, 密度の増加に伴って減少したが, ある密度を境にして急激な減少を示した. また, 急激に減少し始める密度は樹齢の進行に伴って低密度域に移動した. このような密度(ρ) と1樹当たり収量 (X) との関係は, 次の逆数式によって記述できた.
    1/X=Axρ+Bx- (1)
    (ただし, Ax,Bx は樹齢および台木の種類によって変化する係数)
    2.ha当たり収量は各台木樹とも, それを最大とする密度 (最適栽植密度) の存在が認められ, この最適栽植密度は樹齢の進行につれて低密度の方向に移動した.
    3.1樹当たり収量 (X) と幹断面積 (θ) との間には, 樹齢および台木の種類に関係なく, 次のような相対生長関係が認められた.
    X=Hθh- (4)
    4.ha当たり収量 (Y) と密度 (ρ) の関係式は,式 (3), (4), (5) から次式が得られる.
    Y=Hρ/ (Aρ+B)h- (6)
    (ただし, A, B, H, hは樹齢および台木の種類によって変化する係数)
    この式で計算したha当たり収量は, 各台木樹とも実測値とほぼ一致し, 式 (6) が果実収量に関する密度効果式として適合性の高いことが認められた.
    5.最適栽植密度 (ρopt) は, 次式で与えられる.
    ρopt=B/A (h-1) - (7)
    この式で計算したρoptは, 各台木樹とも樹齢の進行に伴って指数関数的に減少し, その減少速度はM. 9台木樹に比較して, M. 26, M. 7およびMM. 106台木樹で速かった. また, ρoptの減少過程は台木の種類に関係なく, 樹齢10年生を折曲点として2つの直線に分けられた.
    6.式 (6) から計算した6年生から11年生までのha当たり累積収量は, 各台木樹とも間伐を前提としない栽植方式よりもρoptで高かった. しかし, その増収は9~25%程度であった. またρoptと間伐を前提としない栽植方式での累積収量は, いずれも半わい性台木樹よりわい性台木樹の方が高かった.
  • 黒田 治之, 匂坂 勝之助, 千葉 和彦
    園芸学会雑誌
    1991年 60 巻 3 号 719-728
    発行日: 1991年
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    木本類植物の耐凍性差の生化学的機構を明らかにするために, 厳寒期におけるリンゴ属植物 (Malus) 9種 (3品種を含む) を用いて, 耐凍性と過酸化物代謝の関連について検討した.
    1. リンゴ属植物の枝の耐凍性は次のように高低4階級に分けられた.
    低いもの: M. pumila var. domestica ('紅玉')
    M. halliana
    やや低いもの: M. pumila var. domestica ('デリシャス'), M. asiatica
    やや高いもの: M. pumila var. domestica ('旭'),
    M. prunifolia var. ringo, M. sieboldii,
    M. sieboldii var. arborescens,
    M. platycarpa

    高いもの: M. baccata, M. astracanica
    2. 過酸化物分解系の酵素活性は皮層部と木部のいずれにおいてもM. pumila var. domesticaの3品種とM.astracanica, M. asiatica, M. baccataで高く, M. prunifolia var. ringo, M. halliana, M. sieboldii, M. sieboldii var. arborescens, M. platycarpaで低かった.主要な過酸化物生成系である電子伝達系のNADH-CcRとCcO活性も同様の結果を得た. 皮層部と木部のいずれにおいても, 一部の例外を除いて過酸化物分解系の酵素活性と過酸化物生成系の酵素活性との間には有意の相関関係がみられ, 特にG6PDH活性とNADH-CcR (皮層部, r=+0.944**;木部, r=+0.877**) あるいはCcO活性 (皮層部, r=+0.973**;木部, r=+0.937**) との間に高い相関係数が得られた.
    3. NADH-CcR活性/G6PDH活性比あるいはCcO活性/G6PDH活性比を酸化ストレスに対する感受性を表す細胞内状態の指標 (oxidizability index, OI) と定義し, OI値と枝の耐凍性の関係を検討した. 枝の耐凍性と皮層部のOI値の間には一定の関係がみられなかった. しかし, 枝の耐凍性と木部のNADH-CcR活性/G6PDH活性比 (r=-0.793**) あるいはCcO活性/G6PDH活性比 (r=-0.662*) の間には負の高い相関係数が得られ, 枝の耐凍性は木部組織のOI値が高い種あるいは品種ほど低いことが示された.
    以上の結果から, 厳寒期におけるリンゴ属植物の枝の耐凍性は木部の過酸化物代謝と密接に関係しているものと考えられる.
  • 堀本 宗清, 荒木 斉
    農業気象
    1999年 55 巻 4 号 329-336
    発行日: 1999/12/10
    公開日: 2010/02/25
    ジャーナル フリー
    クリの凍害防止を目的として, 冬季の根による吸水を抑制し, 樹体の水分を低く保つことによる耐凍性の維持について検討した。クリ樹に対し, 1月に断根処理, 株ゆるめ処理あるいは糖蜜処理を行うと, いずれも吸水抑制効果によって枝水分の増加が抑制, 遅延され, 凍害の防止, 軽減効果が高い。糖蜜処理では処理の20日後に枝水分の差が認められ, 耐凍性の減少が抑制され, 3月下旬まで無処理よりも約2℃優れていた。糖蜜処理は2, 3年生樹では1樹当たり糖蜜5kgの2倍液を株周辺に散布し, 根域土壌中に浸透させる方法で効果が高く, 4年生樹では根域の拡大に合わせて, 1樹当たり糖蜜10kgの2倍液を液肥かん注機で土中に注入すると効果が高くなった。株ゆるめ処理及び糖蜜処理は処理後の生育に対する影響が少なく, 実用的な凍害防止法として利用できる可能性が高いものと思われる。
  • 宮本 善秋, 神尾 真司, 川部 満紀
    園芸学研究
    2011年 10 巻 1 号 115-120
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/02/02
    ジャーナル フリー
    ‘ひだ国府紅しだれ’は,岐阜県高山市国府町在来の観賞用ハナモモの中から選抜されたモモの台木用品種で,2008年3月に種苗法に基づき品種登録された.枝垂れ性で樹高が低く,花弁は紅色で八重咲きである.成熟期は育成地で満開後約150日の9月下旬~10月上旬で,果実は35 gと小さく粘核で,双胚果の発生が多い.実生をモモの台木として使用した場合には,主要品種との接ぎ木親和性が高く,慣行の‘おはつもも’台樹や‘長野野生桃(晩生)’台樹などに比べて若木の凍害による枯死や主幹部障害の発生が抑制される.また,穂木品種の樹勢が弱くなり,樹冠の拡大は慣行台木樹に比べてやや遅れる.6年生樹までの収量は‘長野野生桃(晩生)’台樹よりやや低いが,果実品質には大きな差がない.このため,凍害による若木の枯死障害が問題となっている岐阜県飛騨地域のような寒冷地向きのモモ台木用品種と考えられた.
  • 黒田 治之, 西山 保直, 千葉 和彦
    園芸学会雑誌
    1996年 65 巻 2 号 227-236
    発行日: 1996年
    公開日: 2008/05/15
    ジャーナル フリー
    わい性および半わい性台木利用リンゴ樹における栽植密度と生長の関係を明らかにするために,M.9,M.26,M.7およびMM.106台に接ぎ木したスターキング•デリシャス'樹を用いて,1975年から'87年にかけて栽植密度試験を実施した.ha当たり栽植密度は,M9とM.26台木樹では453~3,178本の間での7段階,M.7とMM.106台木樹では330~3,178本の間での8段階とした.
    1.リンゴ樹個体の現存量(Y)と幹断面積(θ)との間には,台木の種類および樹齢に関係なく,高い相関係数(r=0.994**)が得られ,次のような関係式の成立が認められた.
    Y=0.726θ-12.636(1)
    2.M.7とM.26台木樹では樹齢3年生から,MM.106台木樹では5年生から,そしてM.9台木樹では6年生から,高密度区において,幹断面積の増加に対する抑制がみられるようになった.その後,幹断面積の増加を抑制し始める境界密度は,各台木樹とも樹齢が進むに伴って低密度の方向に移動した.この移動速度はM.9台木樹に比較して,M.26,M.7およびMM.106台木樹で速かった.このような結果は,密度効果には樹齢と共に台木固有の特性が関係していることを示唆している.
    以上のような幹断面積(θ)と密度(ρ)の関係は,4種類の台木樹のいずれにおいても,次のような逆数式によってあらわすことができた.
    1/θ=Aρ十B(3)(ただし,AとBは樹齢と台木の種類によって変化する係数)
    3.式(1)と(3)を用いて推定したha当たり年間純生産量は,各台木樹とも密度の増加に伴って増加し,3,000~4,000本/ha域でほぼ一定となった.また,純生産量はわい化度の弱い台木利用樹ほど高い傾向がみられた.
  • 黒田 治之, 千葉 和彦
    園芸学会雑誌
    1999年 68 巻 2 号 312-320
    発行日: 1999/03/15
    公開日: 2008/01/31
    ジャーナル フリー
    わい性および半わい性台木利用のリンゴ'スターキング・デリシャス'樹の葉量生長に及ぼす栽植密度の影響について検討した.1. 平均個葉面積と平均個葉重は, 各台木樹とも密度の増加に伴って減少する傾向がみられたが, SLAは増加した.2. 個体葉重, 個体葉面積および個体葉数は, 各台木樹とも密度の増加に伴って減少したが, LAIは増加した.3. 個体葉面積(u), 個体葉重(w)およびLAI(F)と密度(ρ)の関係は, 各台木樹とも次のような逆数式によって表すことができた. 1/u=Auρ+Bu (4) 1/w=Awρ+Bw (5) 1/F=Au+Bu/ρ (7)(ただし, Au, Bu, Aw, Bwは樹齢および台木の種類によって変化する係数)4. 幹断面積(θ)と個体葉面積あるいは個体葉重との間には, 各台木樹とも次のような相対生長関係が成立した. u=H′θh (8) w=H″θh (9)(ただし, H′, h′, H″, h″は樹齢および台木の種類によって変化する係数)5. 最適栽植密度(ρopt)におけるLAIを最適LAI(Fopt)と定義すると, Foptは, Foptopt/(Auρopt+Bu) (10)で表される.式(4)と(8)から求めたAu, Buおよび式(3)から求めたρoptを用いて, 式(10)から推計したFoptは台木の種類および樹齢に関係なく, 3&acd;4の値を示した.6. 1 ha当たり果実収量とLAIとの間には一定の関係がみられなかった.しかし, 1 ha当たり果実収量と単位葉面積当たり果実生産力との間には, 台木の種類および樹齢に関係なく, 有意な正の相関が認められ, 1 ha当たり果実収量が単位葉面積当たり果実生産力に依存していることが示唆された.
  • ―山梨県ぶどう作を対象にして―
    長田 廣, 大江 靖雄
    農林業問題研究
    2010年 46 巻 2 号 266-269
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/04/06
    ジャーナル フリー
    The objective of this paper is to investigate how fruit farmers deal with the management problems arising from global warming. We approached these issues by conducting a questionnaire survey on grape growers in Yamanashi. From the result of statistical tests and a regression analysis, we clarified the following the three points. (1) Global warming has had both positive and negative impacts. Among the negative impacts, the most serious concern is that many negative impacts are expressed on the duration of the ripening period. (2) In contrast, many advantages of warming also exist. (3) We can point out three factors that allow farmers to take counter measures: first is the age factor, meaning that the younger the farmer, the more likely he is to take counter measures; second is the commitment to their management from the perspective of long-term and high-intensity contributions; and third is holding the knowledge of the damage and the capacity to prevent the same.
  • 笹野 聡美, 山田 勝, 江田 伸司
    日本鳥学会誌
    2015年 64 巻 1 号 91-94
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/28
    ジャーナル フリー
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