CO₂の排出削減技術として排出源からのCO₂ガス回収が注目されている。手法の1つであるアミン吸収法は、アミン水溶液でCO₂ガスを吸収し加熱により分離する手法であり、工場などからCO₂を回収する際に効果的であると考えられているが、設備のプロセスによって排ガス中成分が異なるため、CO₂の回収効率、ガス成分の影響調査といった検討は、実機での実施が好ましい。本研究では、廃棄物焼却施設へ小規模CO₂回収装置を設置し、アミン法を用いた高効率のCO₂回収に最適な条件を調査した。結果、純度96％のCO₂回収が可能であり、液ガス比5.1L/m³の条件でCO₂の回収効率が最高の48％となった。使用した吸収液からは酸性ガス成分が検出されたが、試験期間内で回収効率低下などの影響は確認されなかった。廃棄物焼却施設排ガスからのCO₂回収が可能であったが、今後は長期的な運転を通しガス成分の影響などの検証を進める。

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Large quantities of obsolete electronic devices are currently being generated. Concerning metal recycling process of Liquid Crystal Display(LCD) , the following topics were introduced . New process to recycle indium from indium tin oxide (ITO) in the transparent conducive film used in LCD panels was developed. Recovery of Indium is achieved to 93-98% with very easy process. LCD devices are known to contain some potentially toxic or hazardous constituents. Proper classification for risk control is important in recycling of end-of-life(EOL) LCDs. Some of rare metals are produced by DOWA-group (Cupper,Lead,Zinc smelters and refineries) .

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現在において車載用バッテリー用途などへのリチウムイオン二次電池（以下、LIBという）需要が増加する一方で、今後廃棄の増加が予測されており適正処理及び再資源化の体制構築は喫緊の課題である。リチウムをはじめ、コバルト、ニッケル等の有価金属が含まれており再資源化を求められる一方、その取扱いにあたっては発火や感電の恐れもあり注意を要する。

そこで、我々は既設の廃棄物処理施設を利用しながら人の手を介することなく熱処理を加え、さらに熱処理後物を破砕選別するプロセスを付加することで、安全かつ経済的にLIBを適正処理、資源回収できるプロセスを開発した。資源回収はアルミニウム、鉄、銅、及びコバルトやニッケル、リチウムを含む残渣に分別され、製錬原料等に利用できる品質であることが確認できた。現在は、リチウムなどを電池素材に直接利用できるような資源回収の高度化にも取り組んでいる。

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土壌汚染対策法において、重金属類汚染土壌を処理し、産物を浄化土として有効活用をはかる上で、浄化対象となる物質を様々な手法で抽出除去することが求められる。土壌溶出量基準をわずかに超過するような低濃度の重金類汚染土壌の処理方法として、土壌に鉄粉を混合し、土壌中の保持水に溶解した重金属イオンを鉄粉に吸着させた後、これを磁性分離することで、非磁着物を浄化土として得る処理方法について検討を進めてきた。本技術は、土対法上の浄化-抽出法として認められ、複数の汚染土壌処理許可施設において導入、実処理展開がなされている。新たに水銀汚染土壌への適用性を評価すべく、抽出媒体である鉄粉による水銀吸着能の評価ならびに実汚染土壌試料を用い乾式磁力選別処理を机上にて行ったため、結果を報告する。

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残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約では、規制対象物質を含有する廃棄物（以下、POPs廃棄物）に関する、国際的な規則、基準や指針等を考慮して、残留性有機汚染物質の特性を示さなくなるように、POPsを分解処理することを求めている。国内のPOPs廃棄物処理では、PCBはPCB特別措置法、ダイオキシン類はダイオキシン類対策特別措置法に基づき、特別管理産業廃棄物に指定した上で処理が進められているが、埋設農薬、PFOS類、PCN、臭素系難燃剤など、その他のPOPs廃棄物については、技術的留意事項で事前に分解率99.999%以上であることを確認するよう求めているものの、法的拘束力がないのが現状である。

　しかしながら、今後日本国内での法制化を踏まえて、弊社グループ内の廃棄物焼却施設で、各種POPs廃棄物を用いた分解実証試験を行ってきた。本報告ではその分解実証試験の結果について報告する。

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DOWA group has been working on metal recycling applying the smelting and refining process of KOSAKA Smelter. DOWA has developed it's metal recycling technologies through the treatment of complex sulfide ores that contain many kinds of non-ferrous metals. In addition to these special technologies, DOWA has strengthened its hydrometallurgical process of precious metals and ability to deal with low-grade materials such as used electrical appliances or vehicles.
In Akita Eco town area, DOWA recovers as many as 16 kinds of metals from various recycle materials such as circuit board scraps, catalysts, ASR (Automobile Shredder Residue) etc. Furthermore, DOWA group has started the construction of a new furnace in order to efficiently recover more metals. Recently, DOWA is expanding the business field to China and South East Asia for establishing a new recycling network in Asia and for the realization of a recycle-oriented society.

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最近の電気・通信機器や自動車には,多くの貴金属が含まれている。このような希少金属はリサイクルが行われているが,工程スクラップからの回収が主である。ここではその概要と,リサイクルの方法などについて述べる。

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DOWAグループは1884 (明治17) 年の創業以来，秋田県小坂鉱山等での鉱山事業を経て，現在は，製錬，電子材料，金属加工，熱処理，および環境・リサイクルの事業を行っている。中でも，環境・リサイクル分野では電気電子部品工場等から発生する廃電子部品等を乾式・湿式処理し，多種類の有価金属を回収したり，産業廃棄物や一般廃棄物の焼却処理，中和処理，混錬処理といった中間処理，および最終処理を行っている。また，近年では中国の複数の都市に家電リサイクル会社を設立した他，東南アジア3ヶ国にも進出するなど，日本・中国・東南アジアでトータルな環境事業を開始している。
また，非鉄金属資源のうち銅に着目し，国内外のマテリアルフローを調査した結果，わが国の天然の銅資源は海外に強く依存している一方で，使い終わった製品に含まれる銅分はリサイクルされず，多くが海外に流出しており，資源確保の面において問題であること等を指摘した。

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The multistage adsorption test was carried out to remove lead from a closed mine wastewater using moss protonemata. The test was operated at a flow rate of 260 mL h⁻¹, at a space velocity of 0.5. The initial concentration of lead was 1.9 mg L⁻¹, the target concentrations of lead in the final outlet solutions were set against the Japanese uniform national effluent standards. The results showed that four stages are needed to obtain the targeted limit of 0.1 mg L⁻¹ for lead set by the effluent standards, and the estimated bed volume was twenty. The maximum adsorption capacity was about 3% in its dry weight. The trial calculation of real scale was simply made. Hydraulic conductivity was measured, and the value after the test was slightly higher than that before the test. It means to be sufficient for the solid-liquid separation process in industry.

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This paper describes the possibility of concentrating minor rare metals contained in cellular phones by applying a novel comminution and the combination of physical separation technologies, which were followed by metallurgical processes to extract them. We compared two kinds of comminution processes, conventional and novel, from the viewpoint of compositional separation and combined two kinds of physical separation categories, “Device Separation” and “Powder Separation” to achieve an effective concentration of rare metals. It was demonstrated that the novel comminution process could separate printed circuit board (PCB) from the body in the first stage and detach the installed electronic devices from the board in the second stage and that several kinds of rare metals could be concentrated by combining the novel comminution and “Device/Powder Separation”. The “Device” and “Powder” products concentrated are expected to be further treated by hydrometallurgical processes to extract rare metals and/or stocked as “Artificial Deposits” in accordance with the concept of “RtoS (Reserve to Stock)”.

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耕起した放射能汚染水田土壌を除染するために，濁水回収システムを組み込んだ土壌攪拌工法を開発した．濁水回収システムは，トラクター後方に設置した3列ノズルと真空バキューマからなる．パイロットスケールで，代かき除染回数の除染効果への影響試験1（サクションホース長：50m）と30a圃場への適用性試験2（180m）を行った．試験1では，代かき2回目まで土壌の放射性Cs濃度は急激に低下したが，それ以後の濃度低下は低調であった．希釈効果を考慮した除染率は35～40%/9回代かきで，放射性Cs濃度の濃縮率は最大で2.6倍である．試験2の除染率は約15%/4回で，濃縮率は1.7倍である．試験2の低い除染率と濃縮率の原因は，サクションホース長が試験1より長いことによる吸引力の低下である．本システムを現地適用するには，ノズル先端で細粒土の回収率を更に高くするとともに，濁水回収量を増加させ，放射性Csの濃縮率を向上させる必要がある．

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一般廃棄物焼却で発生する飛灰は一般的に重金属等を不溶化・固化したのち最終処分されている。現状では，飛灰は適正に最終処分されている。しかしながら，元来，多種の重金属を比較的高濃度に含有していることから，その溶出特性を詳細に検討することは，最終処分場における管理の観点から非常に重要である。そこで本報では，セメント固化された飛灰を試料とし，バッチ試験とカラム試験を行い，Al,Ca,Cu,K,Mg,Na,Pb,Si,Srの溶出挙動を詳細に検討した。その結果，バッチ試験における溶出の経時変化を調べたところ，飛灰中の成分には，一旦濃度が上昇してから再び減少する成分（Al，Si，Mg，Cu）としない成分が存在することがわかった。これは，再沈殿および再吸着が原因であると推察される。また，カラム試験では，特に再沈殿/再吸着しない成分を中心に，試験の初期においてバッチ試験の2～5倍に相当する高濃度の溶出が認められることが確認された。

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泥炭地は潜在的に温室効果ガスの放出源となり得るため，その土壌中の挙動を明らかにすることは重要である．本研究では，これまであまり報告例のない泥炭林土壌中における温室効果ガス（CO2，CH4，N2O）の挙動を，クローズドチャンバー法と土壌ガス拡散係数と濃度勾配に基づく拡散法を用いて約 1 年間調査した．その結果，次の点が明らかになった．CO2 の地表面からの年間放出量は 725 g C m−2 であり，その 90 % が 0 から約 10 cm までに生成されていた．CH4 の年間吸収量は 0.47 g C m−2 であり，地表面から約 10 cm までに大気から移動してきた全てが酸化され消失していた．10 cm 以下でのCH4 の移動はほとんどなかったが，地下水面近傍で何度か大きな上向きフラックスを生じていたことから，地下水面下で発生していることが示唆された．N2O の地表面からの年間放出量は 0.249 g N m−2 であり，土壌のどの深さでも生成，消失が起こっていた．生成，消失が活発なのは地表面から約 22cm であった．CO2，CH4 と異なり N2O は積雪期に生成，消失が活発であった．

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Wasted printed circuit boards, PCBs, contain not only valuable metals such as Cu, Au, etc., but also smelting-repellent components such as Al, Br, and Sb. The latter should be removed before feeding them to the smelting process. In this study, we applied the processes as a pretreatment such as (i) heating and screening to remove devices on the PCBs, (ii) roasting to remove/decompose Br and Sb from PCBs, (iii) two-stage selective grinding to concentrate Cu and to remove Al bearing glass fiber, and (iv) high gradient magnetic separation to concentrate Ni bearing Cu and Au. Then, we demonstrated that the above process concentrated Au and Cu with high recovery and remove most of the Al, Br, and Sb components from the wasted PCBs.

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