抄録
一般廃棄物焼却で発生する飛灰は一般的に重金属等を不溶化・固化したのち最終処分されている。現状では,飛灰は適正に最終処分されている。しかしながら,元来,多種の重金属を比較的高濃度に含有していることから,その溶出特性を詳細に検討することは,最終処分場における管理の観点から非常に重要である。そこで本報では,セメント固化された飛灰を試料とし,バッチ試験とカラム試験を行い,Al,Ca,Cu,K,Mg,Na,Pb,Si,Srの溶出挙動を詳細に検討した。その結果,バッチ試験における溶出の経時変化を調べたところ,飛灰中の成分には,一旦濃度が上昇してから再び減少する成分(Al,Si,Mg,Cu)としない成分が存在することがわかった。これは,再沈殿および再吸着が原因であると推察される。また,カラム試験では,特に再沈殿/再吸着しない成分を中心に,試験の初期においてバッチ試験の2~5倍に相当する高濃度の溶出が認められることが確認された。