知識基盤社会の中で,文章を正しく理解するとともに,そこに書かれた事実をもとに熟考し,自分の意見を表明する読解リテラシーを実践することがますます重要になっている.本研究では,読解リテラシーで重視されているような,文章内容と既有知識を関連づけながら,文章の著者の主張の文脈や内容を踏まえつつ,自分なりに新たな知識として意見を産出する読解を「対話的読解」と呼び,こうした読解リテラシーの実践を支援するソフトウェアMEET eJournalPlusを開発した.eJournalPlusは電子文書への下線引き・コメント機能,文章をもとにコンセプトマップを作る機能,意見文を書くエディタ機能を持つソフトウェアである.本ソフトウェアを使った読解・意見文産出活動を行う実験授業を行った結果,eJournalPlusで特徴的なコンセプトマップ作成機能を使って読解と意見文産出を行った場合に,読み手と著者との間で対話的読解に基づく意見構築がなされていることが明らかになった
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