目的 筆者らは, 先に行った2つの研究において, 対象を見慣れることによってその対象に好感を抱くようになるという単純接触の効果が, 服装においても生じることを見いだした.今回の研究では, 被験者に衣服を着用しているモデルがスーパーモデルであるという情報を提供したときに, 単純接触の効果のあらわれ方がどのように変わってくるのかを, 筆者らの第1研究の結果と比較しながら検討する.手続きは, 実験的に操作する服装写真のモデルがスーパーモデルであるという情報を被験者に与える点以外は, 基本的には筆者らの第1研究と同様である.成果 単純接触の効果は, 好ましさ (好きな) の印象の評定でのみ認あられ, 第1研究であらわれた親しみやすさの印象の評定では認められなかった.単純接触の効果の生起するしくみについて, これらの結果がどのような含みをもっているかを理論的に論議した.
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