Phytophthora melonisの分離菌株Pm-1, Pm-2およびPm-3は,
P. parasiticaのA2和合型に卵胞子形成を誘導するが,A1型では起こらない。また,,これらの分離菌株は,
P. parasitica A2型の刺激に感応して,卵胞子を形成するが,そのA1型には無感応である。このことは,これらの分離株が,ホルモンα
1を産生し,かつ,ホルモンα
2を受容する能力を有することを示す。したがって,これらの分離菌株は,いずれも有性型グループI-1に属する。一方,分離菌株Pm-4, Pm-5およびPm-6は,単独培養において卵胞子の形成が可能ではあるが,自己対峙や
P. parasitica A2型との対峙では卵胞子形成がみられない。しかし,
P. parasitica A1型との対峙においては卵胞子を形成し,また,同時に
P. parasitica A1型にも卵胞子の形成がみられる。このことから,これらの分離菌株は,ホルモンα
2を産生し,かつ,ホルモンα
1を受容する能力を有することがわかる。
P. parasitica A2型との対峙においてホルモンα
1の産生やホルモンα
2の受容能力について知ることができなかったのは,抑制効果が働いたためである。
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