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クエリ検索: イントラバーバル
31件中 1-20の結果を表示しています
  • 伊藤 久志
    自閉症スペクトラム研究
    2020年 17 巻 2 号 69-72
    発行日: 2020/02/29
    公開日: 2021/02/28
    ジャーナル フリー

    本研究は、自閉症児に対する

    イントラバーバル
    反応を活用した指の名称の指導の事例報告である。対象児のアセスメントの結果、指と数字の関係が成立しており、
    イントラバーバル
    反応を活用した指導の前提スキルとなった。指の名称と数詞を唱えるタクト訓練を実施した結果、
    イントラバーバル
    反応が生起し、指の名称の音声弁別と命名の正答率が上昇したが、音声弁別の正答率は安定しなかった。視覚-音声刺激関係を形成する際、前提スキルがあれば、タクト訓練によって生起するようになった
    イントラバーバル
    反応が媒介して視覚-音声刺激関係が派生的に成立するようになるが、音声弁別に関してはタクト訓練後に
    イントラバーバル
    の対を自己生成するよう促しながら指を選択させる一連の行動を強化する手続きが必要である。

  • 河村 優詞
    行動分析学研究
    2023年 38 巻 1 号 37-44
    発行日: 2023/09/05
    公開日: 2024/09/05
    ジャーナル フリー

    研究の目的 自閉症スペクトラム障害(ASD)児に対して多範例訓練を用いた指導を行い、見本合わせ、読字から

    イントラバーバル
    への転移、および教示を聞く場面から
    イントラバーバル
    の獲得を図ることを目的とした。研究計画 行動間多層ベースラインデザインを使用した。場面 特別支援学級の教室で個別指導を実施した。参加児 特別支援学級に在籍する6年生男児1名であり、重度知的障害を伴うASD児であった。独立変数の操作 見本合わせ・読字・教示を聞く、以上の3つの課題と
    イントラバーバル
    訓練を交互に行う多範例訓練を実施した。行動の指標 刺激セット内で各試行の見本合わせ、読字、
    イントラバーバル
    の正答率を算出した。結果 多範例訓練によって見本合わせ・読字からの転移、および教示内容からの獲得が生じ、強化履歴の無い
    イントラバーバル
    が生起した。教科書や板書の読字から
    イントラバーバル
    が獲得されるようになった。結論 
    イントラバーバル
    を転移・獲得させることができた。ただし、手続きが複雑であり、指導法の簡略化が必要であると考えられた。

  • 島宗 理
    行動分析学研究
    2023年 37 巻 2 号 182-196
    発行日: 2023/04/20
    公開日: 2024/04/20
    ジャーナル フリー

    研究の目的 顔写真の表情を表す英語タクトを訓練することで英語から日本語、英語から英語への

    イントラバーバル
    が直接訓練することなく派生するかどうか検証した。研究計画 英語タクト訓練には見本合わせ課題を用い、訓練前後のテスト得点を参加者内で比較した。場面 参加者は自宅からオンライン実験に参加した。参加者 予備調査には母語が英語である成人5名と母語が日本語である大学生7名、本実験には母語が日本語である大学生21名が参加した。独立変数の操作 顔写真を見本刺激、英単語を比較刺激とする見本合わせ課題で正反応に「○」、誤反応に「×」を提示し、正反応となる英単語も併せて提示した。対象とした刺激クラスは“穏やかな”、“楽しい”、“激怒している”の3つで、刺激クラスごとに見本刺激となる顔写真を5枚、比較刺激となる同義語の英単語を2語ずつ用意した。行動の指標 事前・事後テストにおける正反応数、見本合わせ訓練における正反応率を用いた。結果 大多数の参加者において、見本合わせ課題による英語タクト訓練後、英語から日本語、英語から英語への
    イントラバーバル
    の派生が確認できた。結論 表情を表す英単語のような抽象的で、日本語の単語と一対一対応していない関係反応においても、英語タクト訓練によって英日、英英
    イントラバーバル
    が派生すること、これを活用することで語彙学習プログラムを効率化できることが示唆された。

  • 谷 晋二
    特殊教育学研究
    1997年 34 巻 4 号 39-46
    発行日: 1997/01/31
    公開日: 2017/07/28
    ジャーナル フリー
    この研究の目的は、一人の重度の知的障害と自閉的特性を持つ女子に色概念を教えることである。音声による色の名前が示された時に、正しい色カードを選択することと、色カードが呈示された時に正しく色の名前を言うことがマッチング手続きを用いて教えられた。しかし、この手続きでは色カードの選択も命名も学習されなかった。そこで、具体物あるいは具体物の書かれた絵カードに対して、一定の言語反応、例えば「リンゴはあか」を教え、それをプロンプトとして用いた選択訓練を行ったところ、色カードの選択も命名も正しく学習され、直接選択訓練を行わなかった色に対しても、言語反応の学習を行うだけで、色カードの選択と命名が正しく行われることがしめされた。この研究では、これらの点について
    イントラバーバル
    反応の観点から考察した。
  • 田原 太郎
    自閉症スペクトラム研究
    2021年 19 巻 1 号 69-77
    発行日: 2021/09/30
    公開日: 2022/09/30
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は、即時性エコラリアを示す自閉スペクトラム症の幼児への

    イントラバーバル
    訓練におけるモデル提示の効果を検討することである。訓練は、音声プロンプトによる訓練期間、モデル提示を追加した期間、9カ月後のフォローアップ(維持テストと追加訓練)の期間から構成されていた。場面は家庭および通所施設の療育場面で行われた。対象児は即時性エコラリアを示す自閉スペクトラム症の女児だった。訓練開始時は2歳3カ月だった。独立変数の操作として、音声プロンプトを用いた訓練を続け、それにモデル提示を加えた指導を2セッション実施した。ターゲット行動は、名前、年齢、住所の3 つの質問に対するエコラリアのない適切な応答行動とした。結果、当初は音声プロンプトによる介入で訓練の効果がみられなかった。しかしモデル提示を導入後、正反応率が上昇した。その後モデル提示や音声プロンプトを除去した後も正反応がみられた。また質問の文章や人物を変えても答えられるなど一定の般化がみられた。一方で、9カ月後のフォローアップでは名前以外の反応は維持されていなかった。結論としてはまず介入方法の変更の効果がみられた。しかしモデリング時の道具などの剰余変数があり、独立変数をモデリングに限定することはできなかった。また介入効果の維持やターゲット行動の選定などの課題も残された。最後に臨床的意義として本事例の介入法は類似の事例に応用する際、コストが低く、実施が容易である利点が考えられた。

  • 田原 太郎
    日本認知・行動療法学会大会プログラム・抄録集
    2019年 45 巻 CS-5
    発行日: 2019/08/30
    公開日: 2023/06/01
    会議録・要旨集 フリー
  • 中丸 茂
    実験社会心理学研究
    1998年 38 巻 1 号 105-117
    発行日: 1998/06/30
    公開日: 2010/06/04
    ジャーナル フリー
    本論文は, 態度研究を随伴性の観点より分析することを目的とする。
    社会心理学において, 態度は, 内的な, 説明変数であり, 質問紙法や尺度法によって, 言語行動として測定されている。行動分析学では, 態度は随伴性の観点から研究され, タクト, マンド, インタラバーバル, エコーイック, オートクリティックとして取り扱われる。そして, 言語行動としての態度は, 随伴性形成行動の目的行動として, ルール支配行動のルールとして, ルール支配迷信行動の偽ルールとして取り扱われる。また, 態度は, 感情的側面をもち, 条件性刺激として, 感情を制御する。
    同じ表現型をとる言語データでも, 違う成立過程で形成されていることが考えられる。随伴性の観点から態度研究を 条件づけの手続きに還元することによって, 態度についての知見をより単純に捉え直すことが可能となるだろう。
  • 近藤 裕彦
    自閉症スペクトラム研究
    2020年 17 巻 2 号 1
    発行日: 2020/02/29
    公開日: 2021/02/28
    ジャーナル フリー

    今回の17巻2号は、基礎研究が原著2 篇、資料1 篇、調査報告1 篇、実践的な研究論文として実践研究3篇、実践報告3篇、合わせて厚めの10篇をお届けします。 久々の原著はどちらも実験研究が掲載されました。このうち鏡原らの論文は、他者にpositive な印象を与える非言語コミュニケーションを取り上げ、表情やうなずきが自閉スペクトラム症(ASD)者に乏しいことを明らかにした研究です。初対面の方との面接という比較的自然な状況下の知見であることから、今後は実践への応用が期待されるでしょう。富士本・安達は、ASD成人の身体運動や自己身体の認識における視覚情報と体性感覚情報の統合について検証しています。それぞれ図形の描画課題と腕の触刺激の位置弁別課題を用いた結果、ASD成人は、視覚情報が得られずに体性感覚情報のみでフィードバックすると運動修正が困難なことや、身体表象の明確さに個人差の大きいことが示唆されました。 資料及び調査報告として、2つの調査データが提出されました。原口らは、全国規模でペアレントメンターの養成と活動の実態調査を行ない、都道府県と政令指定都市での違いや課題を検討しています。岩田は、東京都の子育て世代包括支援センターと子ども家庭支援センターにおける支援内容を調査し、特に「グレーゾーン」の母親に対する困り感が顕著とのことでした。いずれも、各自治体で取り組みを進めていくための有効な参考指標となることでしょう。 一方で実践研究に目を向けると、河村は複数の事例から成る小学校特別支援学級の漢字学習の取り組みの中で、単に筆記回数を増やすだけでは効果がみられないと述べています。さらに、小野島らの論文と植田・松岡の論文は単一の事例によるものです。前者は、知的障害を伴うASD 児に大学のセッションルームで身につけた行動を家庭へ般化していった取り組みを示しています。後者は不適切な発言をするASD 成人を支援する福祉事業所職員4 名へのコンサルテーションの研究です。当事者の不適切な発言そのものに直接対応するのではなく、業務を遂行する声かけをしたり、適切な行動をしたら称賛するという提案が一定の効果をもたらし、改善に向かった経過が具体的に記されています。 実践報告について、綿引らは、知的障害はないが、身体的に不器用な学齢期ASD児2 名について、投動作の特徴と介入効果の検討を行ないました。次に伊藤久志の論文は、知的障害を伴い、特別支援学校中等部に通う自閉症児に

    イントラバーバル
    反応を活用した指の名称の指導、また、伊藤功・青山の論文は特別支援学校高等部に在籍する知的障害を伴う自閉症児の着替え指導に前課題提示法を活用した取り組みを紹介したものです。 最後に、掲載された実践内容を振り返ると、支援環境の調整・整備はもちろん、適切なアセスメントや支援の蓄積に基づく事例検討の重要性を改めて認識したところです。

  • 島宗 理, 細畠 美弥子
    行動分析学研究
    2009年 23 巻 2 号 143-158
    発行日: 2009/03/31
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    研究の目的自閉症傾向のみられる発達障害児を対象に、刺激等価性の枠組みを用いて、5種の感情(うれしい・たのしい・かなしい・おこる・こわい)に関わる言語行動を効率的に指導できるかどうか検討した。研究計画「おこる」「こわい」を第1刺激クラスセット、「うれしい」「たのしい」「かなしい」を第2刺激クラスセットとして、刺激クラスセット間の多層プローブデザインを適用した。場面小学校の教室で授業時間および放課後を使って指導を実施した。参加者障害児学級に在籍する、自閉症の傾向を持った2名の9歳男児が参加した。介入各感情に対応する状況文を提示して「どんな気持ち?」と質問し、感情語で回答させ、正答を言語称賛により強化した。行動の指標感情語報告の正反応率に加え、感情語、状況文、表情画間の等価関係を指導の前後で測定した。結果訓練による感情語報告の正反応率の上昇、新奇の状況文を使った般化課題における正反応率の上昇、刺激等価性テスト課題の正反応率の上昇が見られた。結論刺激等価性の枠組みを用いることによって、感情語の指導を効率的に進められる可能性が示された。
  • — 他者感情理解と自己感情表出への効果 
    岩本 佳世, 丹治 敬之, 野呂 文行
    障害科学研究
    2016年 40 巻 1 号 1-13
    発行日: 2016/03/31
    公開日: 2017/07/20
    ジャーナル フリー

    本研究は、自閉スペクトラム症幼児に対する刺激等価性の枠組みを用いた感情語の指導において、他者感情理解の刺激モダリティ間での般化を確認した後に、自己感情表出への派生効果を検討することを目的とした。プレポストデザインを用いた。大学内のプレイルームで実施された。他者感情理解の指導は、「喜び」「怒り」「悲しみ」「恐れ」の感情に対応する状況画を提示し、「どんな気持ち?」という質問をして感情語(音声)による回答を求めた。他者感情理解は、表情画、感情語(音声)、状況画、状況画の寸劇で測定した。自己感情表出は、セッション内で測定し、ゲームで勝ったあるいは負けた後などに、「どんな気持ち?」という質問をした。その結果、他者感情理解の刺激モダリティ間での般化および自己感情表出への派生効果が示された。自己感情表出の必要条件としての環境条件の設定が、本指導手続きに組み込まれていたことで、刺激般化が生じたと考えられた。

  • 島宗 理, 髙野 愛子
    行動分析学研究
    2023年 38 巻 1 号 2-15
    発行日: 2023/09/05
    公開日: 2024/09/05
    ジャーナル フリー

    研究の目的 日本人とロシア人の仮想格闘家名を用い、対提示された選手名を比べる比較訓練が国内および国間の選手名を並び替える順位づけ反応を派生させるかどうか検討した。研究計画 比較訓練の前後で並び替えテストを行い、順位づけ反応の得点を参加者内で比較した。場面 参加者は自宅からオンライン実験に参加した。参加者 大学生16名が参加した。そのうち1名のデータは手続きの不備により分析から除外した。独立変数の操作 比較訓練では選手名を対提示し、どちらが“強いか”(あるいは“重いか”)を尋ね、参加者の反応直後に正誤のフィードバックを行った。国内の比較訓練では各国それぞれ6人の選手のうち3人の選手名を対にして用いた。国間の比較訓練では国内1位同士(1位<1位)、あるいは国内1位と国内4位(1位<4位)の選手名を対にして用いた。行動の指標 並び替えテストにおける順位づけを参加者ごとに設定した選手の順位に従って採点して得点化した。結果 参加者全員の国内順位づけ反応の得点が国内比較訓練によって上昇した。14人の参加者の国間順位づけ反応の得点が国内1位と国内4位を比べる国間比較訓練によって上昇した。結論 言語行動のレパートリーが豊富な成人においては、刺激クラス内から選んだ最小限の対を使って比較訓練をすることで刺激クラス内および刺激クラス間の正しい順位づけ反応が派生することが示唆された。

  • 山本 淳一
    日本認知・行動療法学会大会プログラム・抄録集
    2018年 44 巻
    発行日: 2018/10/26
    公開日: 2021/05/18
    会議録・要旨集 フリー
  • 佐藤 隆弘
    認知科学
    2008年 15 巻 3 号 333-346
    発行日: 2008年
    公開日: 2010/02/15
    ジャーナル フリー
    Three theories have been proposed in behavior analysis to explain the establishment of stimulus equivalence. Sidman's (1994) equivalence relation theory suggests that stimulus equivalence is a fundamental behavioral function caused by reinforcement contingencies, and asserts that learning is unnecessary for its establishment. In contrast, the relational frame theory (RFT) suggests that stimulus equivalence results from previous learning regarding many different stimulus-relationships. On the other hand, the naming theory focuses on the naming process, or the circular relationship between the behaviors of the speaker-listener. The latter two theories hold that verbal learning is necessary for the formation of stimulus equivalence. Moreover, naming theory suggests that equivalence relations are formed by verbal responses, whereas the other two theories suggest that naming is the same behavioral process as equivalence. In conclusion it is suggested that analysis of stimulus function is crucial to understand cognition and language.
  • 仁藤 二郎, 奥田 健次
    行動分析学研究
    2022年 37 巻 1 号 9-19
    発行日: 2022/12/07
    公開日: 2023/12/07
    ジャーナル フリー

    研究の目的 本研究では、統合失調症と診断され、自宅にひきこもっていた対象者に対して、その日常場面において、GPSを利用した外出記録およびSNSを利用したリアルタイムモニタリングを通して介入を実施し、その効果を検討することを目的とした。研究計画 フォローアップ付きのABB’デザイン 場面 カウンセリングルームおよび、クライエントの日常生活場面。対象者 他者からの幻聴の訴えおよび、外出の困難を主訴として来談した女性とその家族であった。介入 地域のスーパーやショッピングモールにてエクスポージャーを実施した。また日常生活においても外出訓練を行った。行動の指標 一人で外出できた時間、外出頻度、外出レパートリーを測定した。結果 介入によって外出の時間や頻度、外出レパートリーが増加し、アルバイトができるようになった。結論 幻聴を訴えてひきこもっていた女性に対して、本人および家族への心理教育を含めたエクスポージャーが効果的であった。またその際、クライエントの日常生活において、スマートフォンのGPS機能を利用した外出時間の測定およびSNSを通したリアルタイムモニタリングによって有効性を検証することができた。

  • 島宗 理
    行動分析学研究
    1996年 10 巻 1 号 46-57
    発行日: 1996/08/05
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    どんなテクノロジーでもそれが活用されるためには、まず採用されなければならない。スキナーは行動分析学の基本的枠組みと、それを社会問題の解決に役立てるための指針を示した。これを21世紀に活かすためには、テクノロジー普及に関する研究と実践が欠かせない。本論文では普及に成功した行動的プログラムの例と失敗した例を分析し、普及に関する実験的・理論的研究と、さらなる実践についての提言を行う。
  • キーワードプロンプトを用いた命名訓練による指導の試み
    伊藤 久志
    自閉症スペクトラム研究
    2017年 15 巻 1 号 47-51
    発行日: 2017/09/30
    公開日: 2019/04/25
    ジャーナル フリー
  • 奥田 健次, 井上 雅彦, 山本 淳一
    行動療法研究
    1999年 25 巻 1 号 7-22
    発行日: 1999/03/31
    公開日: 2019/04/06
    ジャーナル フリー
    本研究では、文章中の登場人物の情緒状態の原因を推論する行動について高次条件性弁別の枠組みから分析を行った。そして、中度精神遅滞を持っ発達障害児2名を対象に、文章課題において登場人物が表出している情緒状態に対して、その原因について適切な感情表出語を用いて応答する行動を形成した。そのために、課題文に対して感情表出語カードを選択する条件性弁別訓練が行われ、さらに文中の感情を引き起こした出来事と感情表出語を組み合わせて応答するための条件性弁別訓練が行われた。その結果、課題文の登場人物の情緒状態にっいて、原因となる出来事と感情表出語を組み合わせて応答することが可能となり、未訓練の課題文に対しても適切な応答が可能となった。これらの結果から、発達障害児に対する文章理解の指導において条件性弁別訓練の有効性が示され、さらに文章理解を促進するために文中の文脈刺激への反応を強化することの重要性が示唆された。
  • 島宗 理
    行動分析学研究
    2022年 36 巻 2 号 210-216
    発行日: 2022/03/18
    公開日: 2023/03/18
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 晋治, 武藤 崇, 松岡 勝彦, 馬場 傑, 若井 広太郎
    行動分析学研究
    2002年 16 巻 1 号 36-47
    発行日: 2002/03/30
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    (1)研究の目的 点字ブロック付近に置かれた迷惑車両に対する警告だけでなく、適切な場所へ駐輪するというルールに従う行動に対する強化も焦点化したポスターを掲示することの効果を検討した。(2)研究計画 場面間多層ベースライン・デザインを用い、ベースライン、介入、プローブを実施した。(3)場面 A大学図書館、講義棟付近の点字ブロック周辺。(4)対象者 主に上記の場所を利用する学生、職員。(5)介入 不適切駐輪の定義とその防止を呼びかける内容のポスターと、1週間ごとの不適切駐輪台数のグラフとその増減に対するフィードバックを付したポスターを上記の地点に掲示した。(6)行動の指標 点字ブロック付近に置かれた迷惑駐輪車両の台数。(7)結果 介入を実施した5地点のうち4地点では、不適切駐輪台数は減少した。しかし、残りの1地点ではむしろ増加傾向にあった。また、駐輪スペースの利用者に対する事後調査の結果から、介入方法や結果の社会的妥当性が示された。(8)結論 不適切駐輪台数の増減に対するフィードバックを表示したポスター掲示は不適切駐輪台数を軽減させたが、その効果は明確なものではなかった。今後はより効果的な介入方略の検討とともに、物理的環境の整備も必要である。
  • 佐藤 隆弘
    行動分析学研究
    2002年 16 巻 1 号 2-21
    発行日: 2002/03/30
    公開日: 2017/06/28
    ジャーナル フリー
    研究の目的 本研究では、被験者による共通ネーミングが刺激等価性の成立に与える効果を調べた。研究計画 群間デザインによる二つの実験を行った。場面 各被験者は実験室の実験装置の前に座り、それぞれ個別に実験を受けた。被験者 実験1(10名)、2(6名)ともに大学生であった。介入 (実験1)ネーミング訓練条件群の被験者には、実験者が設定した各等価クラスの一刺激に対するネーミングを訓練した。その後に行った見本合わせ訓練では、これらの被験者に、見本刺激と正の比較刺激に同じ名前を付けるように教示した。さらにこれらの被験者には、見本合わせテストにおいて提示された見本刺激の名前を発言するように要求した。一方、統制条件群の被験者にはネーミング訓練を行わず、また、見本合わせ訓練での刺激へのネーミングを要求しなかった。さらに統制条件群の被験者には、テストにおいて、自発的なネーミングを妨害するための短文の音読課題を与えた。(実験2)すべての被験者に対して見本合わせ訓練の前にネーミング訓練を行ったが、テストでは短文の音読課題を与えて被験者のネーミングを妨害した。行動の指標 テストでの正答率と反応時間を指標とした。結果 実験1のネーミング訓練条件群の被験者のうち3名は、正答率と反応時間にノード距離効果が現れていない等価クラスを形成した。これに対し、実験1の統制条件群と実験2の被験者は、全員がテストにおいて等価クラスの形成に失敗した。結論 被験者が共通ネーミングを行うことができる場合、それによって刺激等価性の成立が促進されると結論できる。
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