日本消化器内視鏡学会雑誌
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ERCPの圧迫撮影時に腫瘍の脱落を認めた胆嚢腺腫の1例
岡庭 信司高松 正人小山 恒男清水 高弘宮田 佳典中村 陽子山田 繁夏川 周介大井 悦弥加藤 剛塩澤 哲橋本 至正
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1997 年 39 巻 5 号 p. 977-983

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抄録

 症例は53歳女性,腹部USにて胆嚢隆起性病変を指摘され入院.初診時のUS・EUSでは胆嚢体部に結節状の表面構造を呈する有茎性病変を認めた.ERCPでは分葉状の表面構造を呈する欠損像を認め,圧迫操作時にその一部が遊離・離脱した.翌日のUSでは,病変の周囲に同一のエコーレベルを呈する小病変が散在しており,手術時に胆嚢壁より遊離した腫瘍片を数個認めた.病理組織学的には軽度の異型を伴う管状腺腫であった.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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