日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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論文
1968 年十勝沖地震の八戸港湾での強震記録の再数値化
翠川 三郎三浦 弘之
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2010 年 10 巻 2 号 p. 2_12-2_21

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抄録
高層建築物の耐震設計の際、動的解析用地震動として広く用いられている1968年十勝沖地震の八戸港湾での強震記録を再数値化し、データ処理を行って、234秒間の数値化記録を得た。得られたデータについて検討し、1) 既存の数値化データのスペクトルと比較すると、周期5秒程度以下ではほぼ一致するものの、それ以上の周期では異なる場合があること、2)加速度の継続時間は1分強であるが、速度や変位の継続時間はそれより長いこと、3) 周期1秒付近と2.5秒付近のスペクトルのピーク周期帯に着目すると、記録開始から30~40秒の時間帯は実体S波、それ以降の40~60秒の時間帯は盆地生成表面波による可能性があること、を指摘した。
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© 2010 一般社団法人 日本地震工学会
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