日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
胃平滑筋芽細胞腫の1例
阿倉 薫畠中 光恵泉 好宣川井 一男竹中 正治菊井 正紀横山 朝夫
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 21 巻 1 号 p. 89-93

詳細
抄録
45歳男子にみられた胃平滑筋芽細胞腫の病理組織像, 捺印細胞像と同時に電子顕微鏡の所見について検討した. 組織学的には本腫瘍の特徴の一つとされている, 核周囲のPASおよび脂肪染色陰性の空胞がみられた. 銀染色では細い銀線維が1個から数個の細胞を取り囲むように発達していた. 捺印細胞像では, N/C比は小さく, 細胞形態は円形ないし多辺形のものがほとんどをしめていた. 核は円形ないし楕円形で核縁はほぼ平滑, 大部分が細胞質内に偏在し, 核クロマチンは穎粒状であった. 電子顕微鏡の検索では細胞質内に密な細線維を認めた.
著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top