日本レーザー医学会誌
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原著
膀胱癌115例における光線力学的診断(PDD)の診断精度
福原 秀雄井上 啓史濱口 卓也久野 貴平大河内 寿夫深田 聡辛島 尚鎌田 雅行執印 太郎阪倉 直樹笠原 高太郎渡邊 裕修香西 哲夫安田 雅春片岡 真一谷村 正信倉林 睦降幡 睦夫
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2009 年 30 巻 4 号 p. 387-393

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抄録
<目的>膀胱癌に対する5-アミノレブリン酸(5-ALA)膀胱内注入による光線力学的診断(PDD)の検討.
<対象と方法>対象は膀胱癌115症例.まず5-ALA溶液で膀胱内暴露し,続いて白色光源及び蛍光光源を用いて膀胱内を観察した.本診断の精度は,青色光にて赤色励起を認めた部位及び従来の白色光にて異常所見を認めた部位を採取し,蛍光励起の視覚的強度とその部位の病理組織診断との対比でROC曲線下面積(AUC)で評価し従来の白色光源下診断とを比較検討した.
<結果>全807検体において,本診断の的中精度66.6%,感度94.5%,特異度60.6%であった.全症例(p=0.002),隆起性病変(p=0.001),非隆起性病変(p<0.001),非乳頭状病変(p<0.001),初発症例(p=0.003)において本診断のAUCが従来の白色光源下診断のAUCを有意に上回った.副作用は軽度の膀胱刺激症状を認めたのみで,重篤な全身性副作用は認めなかった.
<結論>膀胱癌において5-ALA膀胱内注入によるPDDは有用かつ安全であり,標準的検出法の1つとなりうると考えた.
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© 2009 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
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