日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
乾のりの品質評価
玉野 まり子北村 廣志佐々木 裕番場 康夫横山 栄司田中 季幸野田 宏行
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1992 年 39 巻 4 号 p. 357-362

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抄録

1987, 1988, 1989年度ののり生産時期に,愛知,兵庫,佐賀,千葉などの各産地で生産された乾のりを分析評価した結果以下の知見を得た.
(1) 物理・化学分析値と官能検査値との相関関係を検討した結果,クロロフィルa,全窓素,アミノ態窒素,遊離アミノ酸のタウリン,遊離アミノ酸総量,色度のLb値,および色(10/X)が外観,風味,食感,総合のいずれの官能検査項目とも有意水準1%で相関が認められた.
(2) 物理・化学分析の20項日を用いて主成分分析を行った結果,第1主成分上と第3主成分上で試料を官能評価の上級と下級に分類することが可能であった.更に複数の分析値を用いることにより,試料の潜在的構造を明らかにすることが可能であると考えられる.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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