日本地球化学会年会要旨集
2015年度日本地球化学会第62回年会講演要旨集
セッションID: 1C12
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G14 初期地球と生命起源の地球化学
22億年前Ongeluk累層中に産する熱水性石英を用いた当時の海水組成の復元
*齋藤 拓也渋谷 岳造澤木 佑介小宮 剛丸山 茂徳
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抄録

海洋化学組成の経年変化を理解することは、生物の出現や進化を理解する上で非常に重要であり、中でも塩化物イオン濃度は多細胞動物の生息を制限する重要な要素である。近年、太古代から原生代の海水塩化物イオン濃度は、過去の海洋地殻の玄武岩に伴う熱水性石英中流体包有物を用いた研究により推定されてきた。しかし、岩石学的な記載が不十分なため、海水組成を推定出来ていない可能性が十分にある。そこで、本研究では、22億年前の海水組成を保存している熱水性石英中の流体包有物を用いて詳細な記載に基づき初生的、二次的、その他の3つに分類した上で加熱冷却実験、PIXE分析を行った。得られた結果から推定された海洋塩化物イオン濃度は現在の海洋の数倍程度高い濃度であった。

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© 2015 日本地球化学会
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