2008 年 22 巻 1 号 p. 33-38
気管支喘息の病態生理は,小児においても解明がすすみその治療も気道の慢性炎症に対する抗炎症治療へと変わってきた.今後のガイドラインで明確にしていかなければならないことは,乳幼児喘息ではどの時点で喘息と診断し,抗炎症治療を開始するのか,治療目標におけるコントロールの解釈の違い,そしてステップダウンの指標と方法である.GINA や EPR-3 でも少しずつこうした点について記述されるようになってきた.JPGL でも単なる海外のガイドラインのコピーをするのではなく,日本の子どもたちの社会的背景をふまえてエビデンスに基づいて指針を作る必要がある.