2015 年 81 巻 1 号 p. 10-16
長崎県平戸市生月の大型定置網の垣網に消費電力 55 W の水中灯を取り付け,夜間に水中灯を点灯し,魚群の出現位置をスキャンニングソナーにより把握した。また,水中灯の周辺で点灯前から点灯中,点灯後にかけてマアジの標識放流を行い,定置網での標識魚の再捕率を調べた。スキャンニングソナーの観察から,水中灯点灯時には水中灯周辺での魚群出現が多くなり,消灯後には水中灯周辺の魚群が定置網の身網へ移動することを確認した。また,水中灯の点灯時に放流したマアジの定置網での再捕率は消灯時の放流に比べて高くなった。