美術教育学:美術科教育学会誌
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その子の表現が生まれるプロセス
プロジェクト型保育の実践から
森 文乃
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2016 年 37 巻 p. 429-440

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抄録
幼児はどのような過程を経て自分らしい表現を生み出すのか。本研究は,幼児の作品制作過程のパターンを提示した。子どもの生活と造形表現のつながりや主体性を重視していることから,よりその子らしい表現が生まれると考えられるプロジェクト型保育の事例から分析した。その子らしい表現が生まれるプロセスを8つのパターンに分類した。プロセスにおける重要な要素として,生活の経験・環境・材料がある。心が動かされる生活の経験は,その時の場面や気持ちを,制作時,子どもに思い起こさせる。また制作時に環境と関わることでイメージが湧いたり,最初のイメージが変容したりする。特に物的環境に含まれる材料は,それ自体を造形に使うことができ,子どもが関わることで行為がうまれ,造形表現へとつながることがある。これら要素が関わり合うことで,その子だけのイメージを生みだし,独自の色や形が生まれる。
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© 2016 美術科教育学会
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