抄録
本研究プロジェクトは,小学校図画工作科と中学校美術科の接続性や連続性に着目し,小中連携による美術教育の可能性を検討するものである。研究成果の第1報となる本稿では,研究プロジェクトの全体像を示すと共に,図画工作科・美術科の実態分析から小中連携を目指す上での課題について考察した。茨城県K市の中学生3,337人に対するアンケート調査の分析からは,中学校1年生で美術科が好きな子どもの割合が増加する学校の存在や,美術科学習に期待する子どもの心理構造などが明らかになった。これらの結果を基に,小学校から中学校へと接続する時期における小中教員の指導意識のあり方など,カリキュラム改善に向けた課題について論じた。