抄録
本研究は「黄金背景テンペラ」を高校美術での授業で取り上げることが可能かを検証し,教材としての可能性を明らかにすることを目的とした。高校2年生の授業展開をもとに実践した内容を考察する。古典画法による再現の学習を通して,観察し,分析し,用具材料を誂え,制作する。生徒は,この活動を繰り返しながら,制作を深めた。その結果,絵画制作のみならず,美術文化全般に対する生徒の興味・関心を掘り起こすことに有効であることが検証できた。同時に,学習指導要領を踏まえた絵画指導の新たな展開が期待できることを明らかにすることができた。