抄録
本研究の目的は,多様化する社会における映像メディア表現の教育的価値を明らかにすることにある。多様化という課題については,先進国とも言えるオーストラリアに着目し,多文化主義政策の変遷を振り返りながら,現在,新自由主義の影響下でどのような課題を抱えているのかを明らかにするとともに,その克服へ向けての映像メディア表現の可能性に言及する。特に本論では,これまでの研究で明らかになった映像メディアのエンパワーメントとして機能する様相をマクルーハンのメディア論を援用しながら分析し,映像メディア独特の「学びの構造」を明示する。