抄録
盲児への色彩教育の必要性について指摘する意見は少なくない。しかしながら,先行研究はほとんど見当たらない。本研究は,盲学校の美術科教育における色彩教育の現状を調査し,その意義や意味を明らかにし,色彩教材・題材を開発する過程を示し,最終的にはカリキュラムのスタンダード化を目ざす。視覚障害児が生活の中で生きた色彩を使えるために,色への興味関心を高め,言葉と関連させてイメージを豊かにし,色相環や三属性,色彩の感情効果などの色彩理論を理解し,自分なりのイメージや好みを形成するための題材・教材開発から支援カリキュラムを考える。障害をもつこどものための研究は結果的に美術科教育全体をわかりやすくすることにつながる。