抄録
本稿は,協働学習に基づいた映像メディア表現の教育的効果に関して,高校生の社会的目標及び自己肯定感に関する質問紙調査を行うと共に,筆者の先の研究において示された調査結果と併せて分析し,協働によるモバイルムービーの授業実践の教育的効果を総合的に検証することを目的とした。因子分析の結果,社会的目標においては2因子構造が,自己肯定感においては5因子構造が得られた。先の研究で示された教育的効果の4因子と,生徒が認知する達成目標・社会的目標・自己肯定感との関係を調査した。相関分析の結果,協働によるモバイルムービーの教育的効果を高めるためには,マスタリー目標志向性,向社会性,規範遵守性,自己表現力,充実感を高めることが有効であることが実証され,本研究結果と社会情動的スキルとの関連が示唆された。