抄録
2020年度は,新型コロナウィルスのパンデミックのためオンライン授業等非対面での教育活動への対応に迫られた年であった。韓国での局面を乗り越える拠り所となったのは,2010 年代に全国の教育機関に導入されていたオンライン学習管理制度であった。
本論稿ではそのようなe ラーニング制度が整った背景にある,韓国の「国家情報化」政策に着目した。コロナが流行した「第6 次教育情報化基本計画」の時期には,学校における行政情報システム化や,教員と学生のためのオンライン学習空間であるLMS(学習管理システム)が概ね全国的に網羅されていた。そういったシステムを活用し実施した2020年前期のコンピュータによる作品制作授業実践を取り上げ考察した。非対面授業では教師と学生に分断があること,機械装置を介した知覚には「差異」があることなどを論述した。