美術教育学:美術科教育学会誌
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倉橋惣三の保育理論と芸術教育の関連
-「製作」概念の変遷に着目して-
神谷 睦代
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2026 年 47 巻 p. 119-136

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抄録
本稿の目的は,倉橋が保育項目「手技」に替えて用いた「製作」概念の推移に着目し,倉橋の保育理論と芸術教育論の関連性を,関連文献によって明らかにすることである。結果,倉橋の「製作」論には〈芸術的製作論〉→〈純生活的製作論〉→〈文化教育的(生活的・芸術的)製作論〉という変遷過程が確認された。また,倉橋の芸術教育論は「創作」と「鑑賞」の二つ の方面からなり,各々の美的経験が本質とされる。これらから,倉橋の保育理論における生活と教育と芸術は創作の方面では「製作」の活動を通して,連続的・融合的な関係性にあることが示された。一方,鑑賞の方面では,幼児の日常生活とは分離された純粋芸術(技巧に優れた作品)による人間性の向上をねらいとした。最終的に倉橋は,文化教育への貢献として,その契機となる芸術の重要性を提示し,幼稚園教育における芸術教育の役割を位置づけた。
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