抄録
本稿では,教師の美術体験を基にした題材開発と教材開発を通し,美術の方法論を身体化する方法と美術の方法論の体系を広げる方法を探った。美術の方法論の体系は状況に応じその形式を変えられることを確認した。造形活動は「モノ(オブジェクト)」に関する美術の方法論と「人」に関する美術の方法論を関連付けて行われる。この二種の美術の方法論を関連付けた教育内容・教育活動を設定し指導を行うことで,美術の方法論の身体化を目指すことができると考えられた。身体内の感覚や身体の動きのコツを示すのには,オノマトペ等の言語表現や,字体の美術的表現等の表現で伝える方法がある。さらに,美術の方法論の体系は,異なる傾向の他者が出現させる美術の方法論を元々の美術の方法論の体系に関連させることで広げられることも明らかにした。