日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
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[3Fp] その他食品機能
高齢長寿地域における食品群別摂取とフレイルとの関連
*渡辺 真通小山 晃英水島 かつら安田 剛士髙木 智久内藤 裕二
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p. 297-

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抄録

【目的】加齢とともに筋力や心身の機能性が低下する状態をフレイルと呼ぶ。フレイルを予防することは健康寿命の延伸につながる重要な課題であるが、その予防法については明らかでない。本研究では食習慣に着目し、日本有数の健康長寿地域である京丹後地域の高齢者住民を対象として、各種食品群の摂取とフレイルとの関連を明らかにすることを目的とした。

【方法】2017年8月~2021年12月に地域検診を受検した65歳以上の京丹後市在住の高齢者786名(年齢中央値72歳、女性469名)を解析対象にした。フレイルの診断には障害累積モデルを使用し、32項目の包括的な因子から算出したfrailty index が0.21以上の者をフレイルと判定した。簡易型自記式食事歴法質問票から算出した食品群別摂取量を用い、残差法によるエネルギー調整後、食品群摂取量および食品群摂取パターンとフレイルとの関連を検討した。

【結果】本研究においてフレイルと診断された者は119名(15.1%、女性70名)であった。男性では穀類および調味料・香辛料類の摂取が非フレイル群で有意に少なく、いも類、豆類および緑黄色野菜以外のその他の野菜の摂取が有意に多かった。一方で女性では非フレイル群で油脂類の摂取が有意に少なく、豆類およびその他の野菜の摂取が有意に多かった。単変量解析の結果、男性ではいも類、豆類、その他の野菜および調味料・香辛料類が、女性では豆類がフレイルと有意に相関した。階層型クラスター分析により食品群摂取パターンを分類した結果、穀類および調味料・香辛料類を高頻度に摂取するクラスターにおいてフレイルの割合が最も高く(24.0%)、いも類、豆類、緑黄色野菜、その他の野菜および魚介類を高頻度に摂取するクラスターにおいて最も低かった(9.0%)。本結果より長寿地域高齢者において豆類を含む多様な食品摂取がフレイル予防に関連する可能性が示唆された。

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