日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第71回 (2024)
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[3Ga] 抗腫瘍、抗炎症、抗アレルギー
シークヮーサー種子エキスと含有リモノイドの腸管吸収特性と生物活性評価
*西村 萌衛藤 未侑奥津 美月夏目 矩行山野 亜紀米澤 貴之禹 済泰渡辺 章夫
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p. 307-

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抄録

【目的】我々はシークヮーサー(Citrus depressa)種子に特徴的に含有するリモノイド(Limonin,Nomilin,Obacunone)に着目して研究を進めている.シークヮーサー種子からリモノイドを高純度化したエキス製造法を開発し,シークヮーサー種子エキス(SSE)と含有リモノイドの腸管吸収性と生物活性を評価することを目的として,腸管吸収,抗炎症,尿酸産生試験を実施したので報告する.

【方法】SSEとリモノイドの腸管における吸収性を評価するために腸管上皮様に分化させたヒト大腸癌細胞株Caco-2を用いて,2時間後の基底膜側の化合物濃度を定量することで腸管吸収性を評価した.抗炎症作用を評価するために,リポポリサッカライドで炎症誘導したマウスマクロファージ様細胞株RAW264を用いて一酸化窒素(NO)産生を指標に評価した.血管内皮細胞における抗炎症効果を評価するためにTNF-αで炎症誘導したヒト臍帯静脈内皮細胞株HUVECsを用いて,ヒト急性単球性白血病細胞株THP-1の接着率を指標に評価した.尿酸産生に与える影響を評価するために,マウス肝細胞株AML12を用いて尿酸前駆体添加で誘導された培養上清中の尿酸濃度を指標に評価した.

【結果】Caco-2細胞における検討では Obacunone > Nomilin > Limonin の順で腸管吸収され,Limonin > Nomilin > Obacunone の順で細胞内に滞留していた.RAW264細胞における検討ではSSE,ObacunoneがNO産生を抑制した.HUVECsにおける検討ではLimoninにTHP-1細胞の接着を抑制する傾向が認められた.AML12細胞における検討ではSSE,3化合物で尿酸濃度に与える影響は認められなかった.今後はSSEとリモノイドについて実験動物を用いた生体吸収性と代謝物解析を検討していく予定である.

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