主催: 公益社団法人 日本食品科学工学会
会議名: 日本食品科学工学会第71回大会
回次: 71
開催地: 名城大学
開催日: 2024/08/29 - 2024/08/31
p. 381-
【目的】国内生乳需給で余剰傾向にある脱脂乳の用途拡大として低脂肪タイプのチーズへの応用を試みた.低脂肪チーズは,一般に固い組織と乏しい風味のチーズになることが知られている.様々な食品素材を予め脱脂乳と一部置換することで凝乳を制御し,低脂肪チーズの品質への影響を調べた.本研究では食品素材と一部置換した低脂肪チーズの4カ月熟成後の硬さを調べるとともに,酒粕を添加した低脂肪チーズの品質と熟成への影響を明らかにすることを目的とした.
【方法】 食品素材は,酒粕、オーツミルク及びスキムミルク粉末を使用した.それぞれ固形濃度10%(w/w)に調製後,脱脂乳の5%(w/w)を置換して原料乳とし,セミハードタイプの低脂肪チーズを試作した.熟成1〜4カ月後のpH及び遊離グルタミン酸量を測定し,熟成変化を比較するとともに4カ月熟成後のチーズの硬さを調べた.次に酒粕を脱脂乳に対して1%,5%,10%(w/w)置換して同様に低脂肪チーズを調製し,酒粕置換率が低脂肪チーズの品質と熟成に及ぼす影響を調べた.
【結果】試作した低脂肪チーズの熟成中の遊離グルタミン酸量は,酒粕添加区において有意に高いことが分かった.4カ月熟成後の低脂肪チーズについて圧縮荷重を測定したところ,酒粕添加区のみがコントロール区よりも有意に低く,オーツミルク添加区及びスキムミルク粉末区は高くなった.酒粕置換率の影響については,低脂肪チーズの熟成を継続し,熟成変化と圧縮荷重を調べた.