日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第72回 (2025)
セッションID: 2Ep06
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[2Ep01-10] 生理活性物質、食品分析
ニンニクの加熱調理による機能性を有する水溶性含硫化合物の含有量変化
*御堂 直樹
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キーワード: ニンニク, 調理, 含硫化合物
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抄録

【目的】ニンニクの機能性を有する代表的な水溶性含硫化合物として,γ-グルタミル-S-アリルシステイン(GSAC),S-アリルシステイン(SAC)およびアリインが知られている.また,これらを関与成分とする機能性表示食品があり,1日摂取目安量は,それぞれ1.2,2,12 mgである.これらの量は,家庭内で加熱調理したニンニクから現実的な摂取量で摂取できる可能性があるが,加熱調理による含有量の変化については断片的な情報しかなく,明確ではない.本研究では,ニンニク鱗片を丸のまま食べることを想定し,アリインが著しく減少する組織破壊を行わず,丸のまま加熱調理した時の含有量の変化を調べた.

【方法】市販の生ニンニクを材料とし,外皮と内皮を取り除いた鱗片を丸のまま調理した.調理法としては,ホイル焼き,茹で,蒸し,揚げおよびレンジ加熱を行った.これらを摩砕し,水/メタノール/ギ酸(50/50/1)で抽出,濃縮乾固後,精製水に溶解した.これをDAB-Labelキット(日本分光)によりダブシル化し,逆相HPLCで分離後,465 nmの吸光度で検出し,定量した.

【結果】GSACは全ての調理法で減少し,最も減少したホイル焼きでは生の42%まで減少した.SACはホイル焼きで変化せず,他の調理法で減少したが,最も減少した蒸しでも生の77%が残存し,調理による減少幅が比較的小さかった.アリインは蒸しとレンジ加熱で変化せず,他の調理法で減少したが,最も減少したホイル焼きでも生の75%が残存し,SAC同様調理による減少幅が比較的小さかった.調理前の生ニンニク中の含有量や加熱条件により異なると考えられるが,GSAC,SACおよびアリインは,本実験と同条件の調理法で鱗片1個を5 gとした場合,いずれの調理法においても,現実的に摂取可能な2個以内の鱗片で機能性表示の1日摂取目安量を摂取できると考えられた.

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