日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第72回 (2025)
セッションID: 3La07
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[3La01-10] 発酵,酵素利用
麹菌を利用した発酵コーヒー豆の調製
*李 浩倫加藤 樹城 斗志夫原 崇佐藤 俊輔
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キーワード: 麹菌, 発酵, コーヒー豆
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抄録

【目的】嗜好品であるコーヒーには風味が異なる多様な製品がある。コーヒーの風味に影響する因子の一つに精製時の発酵があり、発酵の有無や微生物の違い等の発酵条件でコーヒーの風味が変わることが知られている。そこで本研究では新たなコーヒー製品の開発を目的に、黄麹菌でコーヒーの生豆を発酵させることにより新たな風味を有する発酵コーヒーの製造を試みた。

【方法】豆はコロンビアEXCELSOの生豆、麹菌は株式会社菱六の長白菌(Aspergillus oryzae)を用いた。菌の生育は菌体量、コーヒーの機能性成分であるポリフェノールの含量をフォリンチオカルト法、抗酸化活性をDPPHラジカル消去能で評価した。また、焙煎後の豆に対して揮発性成分のGC-MS分析及び官能評価を行った。

【結果】麹菌の生育には水と栄養分が必要であるため、最初に生豆の浸漬及び蒸煮条件を検討した。その結果、浸漬や蒸煮は生豆からポリフェノールを含む水溶性成分の溶出を引き起こすことがわかり、浸漬3時間、圧力鍋による15分間の蒸煮により成分の溶出を抑えつつ麹菌を増殖させることができた。菌体量は発酵4日目まで急速に増加したが、ポリフェノール含量と抗酸化活性は発酵が進むにつれ徐々に減少した。このことから菌の増殖とポリフェノール保持の両面から適切な発酵期間は4〜5日と判断した。発酵豆と未発酵豆を焙煎し、GC-MS分析により揮発性成分を比較したところ、発酵豆ではピラジンや1-メチル-1H-ピロール等の特徴的な香気成分が増加していた。また、コーヒーの官能評価でもそれらの成分を特徴付けるナッツやお茶の香りが強く、まろやかで飲みやすいという評価結果が得られた。

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