日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第72回 (2025)
セッションID: 3Ep02
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[3Ep01-11] 衛生、殺菌、抗菌
オゾン水のスライサーへのかけ流しと浸漬工程での利用によるカット野菜の品質向上
*水野 義隆, 西村 園子, 椛島 真一郎, 稲津 康弘
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抄録

【目的】カット野菜の製造工程では喫食サイズにカットした野菜を次亜塩素酸ナトリウム水で殺菌することが多く,それが野菜の食味変化や褐変等の原因となることもある.一方,カット野菜の殺菌にはオゾン水も利用できる.本研究は,原体野菜のカットの際にスライサーに界面活性剤を含むオゾン水をかけ流す製造方法(以下,新製法)において,スライス後に検品工程を実施する場合の最終殺菌方法と併せて,カット野菜製品の品質向上を図ることを目的とした.これまでにキャベツとレタス,大根において,新製法は次亜塩素酸ナトリウム水溶液による浸漬処理を行う製造方法と同等の殺菌効果を持ち,食味・外観を劣化させにくいことを明らかにしており,今回はその機構を含めて調査した.

【方法】市販の野菜原体を洗浄後,実験に用いた.新製法では50ppmの界面活性剤を含むオゾン水(溶存オゾン濃度2~3mg/L)をスライス刃にかけ流しながら喫食サイズにカットし,検品後,水洗または浸漬処理(45秒間)を行った後に,脱水(1分間)を行った.浸漬処理には次亜塩素酸ナトリウム水溶液(有効塩素濃度30~80mg/L,pH5.8,以下,塩素処理区)または55ppmの界面活性剤を含むオゾン水(溶存オゾン濃度0.1~0.6mg/L,以下,オゾン水処理区)を使用した.カット野菜の一般細菌数は,標準寒天培地を用いた混釈培養法によって算出した.保存袋内の二酸化炭素濃度をガス分析計で評価し,食味を官能試験で評価した.

【結果】オゾン水処理区の一般細菌数は塩素処理区と統計的に有意な差はみられなかった(P>0.05).オゾン水処理区の二酸化炭素濃度は塩素処理区に比べ統計的に有意に減少した(P<0.05).スライス後のカット野菜に浸漬殺菌を行うと甘みが低下し,水っぽさが増加したが,塩素処理区の方が変化は大きかった.以上の結果より,カット野菜の検品工程後の浸漬処理にオゾン水を使用することで,野菜本来の食味・外観を劣化させにくいことが判明した.

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