日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第72回 (2025)
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シンポジウムB3: 『食』と『健康』のフードサイエンス最前線
機械学習と生命・化学ビッグデータを用いた食品機能性と作用機序の予測
*山西 芳裕
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会議録・要旨集 オープンアクセス

p. 38-

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抄録

【講演者の紹介】

山西芳裕(やまにしよしひろ):名古屋大学大学院情報学研究科複雑系科学専攻 教授

略歴:2005年京都大学大学院理学研究科博士課程修了,2005年仏国 École Nationale Supérieure des Mines バイオインフォマティクスセンター ポスドク,2006年京都大学化学研究所 特任助手・特任助教,2008年仏国Curie Instituteバイオインフォマティクスユニット常勤研究員(Principal Investigator),2012年九州大学高等研究院・生体防御医学研究所システムコホート学分野 准教授,2018年九州工業大学大学院情報工学研究院生命化学情報工学研究系 教授,2023年名古屋大学大学院情報学研究科複雑系科学専攻 教授(現職)

近年,世界的な医療費負担の増大が社会問題となっており,その要因の一つに健康寿命と平均寿命の乖離が挙げられる.この課題に対し,疾患予防や先制医療の観点から食品の機能性への関心が高まっている.健康寿命を伸張するためには,疾患の予防が大きな要となる.一般に医薬品は疾患の診断および治療が目的であるため,予防には利用できない.また予防は継続性が必要であり,日常生活を変えることなく遂行できるものが望ましい.食品は多種多様な成分化合物を含むことから,未知の機能性を秘めている可能性が高く,健康寿命の伸張を担う最適な要素となり得ると考えられる.食品には多種多様な成分化合物が含まれており,これら成分化合物は体内の微生物によって代謝され,新たな生理活性物質となることも知られている.しかし,食品数は膨大であり,その成分化合物も未同定のものが多く,また微生物による代謝経路も複雑であるため,全ての食品機能性を実験的に特定することは事実上不可能である.

 本研究では,食品の機能性およびその作用機序を網羅的に予測する機械学習手法を提案する.これまで蓄積された食品,生体分子,微生物,疾患に関するビッグデータを情報解析し,食品・成分化合物・標的タンパク質・適応疾患ネットワークを推定するのが特長である.当日は,実際の食品への応用例や漢方薬への応用例を紹介する.

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© 2025 公益社団法人 日本食品科学工学会

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