主催: 公益社団法人 日本食品科学工学会
会議名: 日本食品科学工学会第72回大会
回次: 72
開催地: 日本大学生物資源科学部 湘南キャンパス
開催日: 2025/08/27 - 2025/08/29
【目的】近年、コンビニエンスストアで販売される弁当などに使用される米飯の流通が増加している。輸送時の温度帯はさまざまであるが、いずれの場合も米飯の老化が進行し、喫食時には電子レンジ等による加熱が行われるのが一般的である。これまで、米飯の品質については炊飯直後の製品に関する知見が多く蓄積されてきたが、流通・輸送を経た後に再加熱された米飯に関する知見は十分ではなかった。本研究では、再加熱された米飯についての品質評価結果を報告する。【方法】精白米300gに対し1.4倍量の水を加え、マイコン式炊飯器(タイガー、JBU-A550)により炊飯を行った。炊飯後の米飯の一部を25℃の恒温下で冷却し、テンシプレッサーを用いた一粒低・高圧縮測定により各種物性値を測定した。さらに、同様に調製した炊飯米約60gを直径60mmのディスク状に成形し、5℃で保存して流通米飯とした。3日間の冷蔵後、500Wの電子レンジで60秒加熱した試料についても米飯の物性値を測定した。また、生米および米飯から米粉を調製し、RVA(Rapid Visco Analyzer)により糊化粘度特性を評価した。【結果】水稲13銘柄について炊飯および冷蔵処理を行った。これらのチルド米飯を電子レンジで加熱した後の米飯について、表層の硬さ(H1)、表層の付着力(S1)、およびそれらの比である表層バランス度(S1/H1)が、炊飯直後の米飯と相関を示すことが明らかとなった。さらに、米飯粉末を用いたRVA分析では、生米とは異なる粘度プロファイルが観察され、特にブレークダウン値が、レンジ加熱米飯と炊きたて米飯との品質差と相関することが示された。