日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第72回 (2025)
セッションID: 2Cp05
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[2Cp01-10] 食品機能 抗酸化、その他食品機能
Change-point Regression Modelsを用いた機能性食品の効果解析 ~サブグループ解析との比較~
*小山 涼香速水 耕介吉田 直峻西川 功征朝比奈 佑希石川 大仁瀧本 陽介篠原 裕枝中野 真宏
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抄録

【目的】

機能性食品の介入研究では,研究対象者は健康な人から病気との境界域者まで幅広い状態の者を含むことが多い.このような集団に対しては,食品の介入効果は一定ではなく,健康な人における有効性が境界域者よりも小さくなる傾向がある.従来のt検定等は効果が均一であることを仮定した解析手法だが,この不均一性に対して,Change-point Regression Models(CPRM)が提案されている.CPRMは,介入群の効果が出現する変化点をモデルに組み込み解析を行う.2024年に我々のグループでは,介入の改善効果だけでなく抑制効果に適用できるCPRMを確立し,その有用性を報告した(日本食品科学工学会 第71回大会発表).本研究ではCPRMにより計算される変化点付近で従来のt検定によるサブグループ解析を行った場合の結果について検討した.

【方法】

ハトムギ茶摂取による角層水分量を調べた研究データを使用し、研究対象者の角層水分量について,以下のCPRMのモデル式を用いて解析した.

yi = α + β1xi + β2 I(xi > xcp)(xi - xcp)(1 - gi) + εi

ここで,xii番目の研究対象者のpre値,yiはpost値,giは群情報(ハトムギ茶群 = 1,プラセボ群 = 0),xcpは変化点である.I(·)は指示関数であり,xi > xcpが真の場合は1をとり,それ以外の場合は0をとる.

【結果】

CPRMの結果,角層水分量のPre値の変化点は24.8 (a.u.)と推定された.変化点付近でサブグループ解析を行った結果,変化点でp値が最小になるなどの関連性はなく,サブグループ解析の結果からは変化点を推定することは困難であると考えられた。これは,t検定とは検定の対象が違うことやp値はサンプルサイズなど複数要因に影響を受けるためであると考えられる.CPRMは,多様な健康状態の研究対象者を含む機能性食品の介入効果をより深く理解するための有力なツールとなる可能性が示唆された.

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