日本食品科学工学会大会講演要旨集
Online ISSN : 2759-3843
第72回 (2025)
セッションID: 2Ep04
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[2Ep01-10] 生理活性物質、食品分析
煮熟時の小豆タンパク質と種皮ポリフェノールの結合評価
*青山 泰石橋 麻里愛鹿俣 吏山口 勇将熊谷 日登美
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抄録

【目的】小豆を食す際には,種皮をつけたまま水中で加熱し,潰して餡などの状態に加工することが一般的である.小豆のポリフェノール(PP)は,血中コレステロールの改善などの生理機能を有することが知られており,その多くは種皮中に存在する.加熱中に種皮のPPの大半は水中に溶出するが,一部は子葉内に移行し,その中のタンパク質に結合することが示唆されている.本研究では,種皮PPが小豆中のどのタンパク質に結合しやすいのかを明らかにするため,小豆子葉から,アルブミン,グロブリン,プロラミン,グルテリンを分画し,種皮PPと共に加熱し,PPのタンパク質への結合性を評価した.

【方法】小豆を一晩水に浸け,種皮と子葉に分け,種皮からはPPを,子葉からは,溶媒への溶解性の違いにより,アルブミン,グロブリン,プロラミン,グルテリンを抽出した.各タンパク質10 mgに,0–50 mg/mL PPを250 μL加え,90℃で30分間加熱した.加熱後にトリクロロ酢酸を加え,遠心分離によりタンパク質を沈殿させた.上清のPP量をフォーリンチオカルト法により測定し,添加したPP量との差より,各タンパク質へのPP結合量を算出した.また,沈殿のタンパク質をSDS-PAGEで分析し,バンド強度の変化より,PPの結合したタンパク質を推定した.

【結果】小豆タンパク質の抽出量は,グロブリン,グルテリン,アルブミン,プロラミンの順で多かった.PP結合量は,アルブミンおよびグルテリンがグロブリンに比べ有意に多かった.SDS-PAGEにおいて,加熱によってタンパク質の凝集が生じたため,8 M尿素でタンパク質を溶解したところ,添加したPP量が多いものほど,200 kDa以上の高分子タンパク質のバンド強度が増加した.このことから,PPが結合したタンパク質は,難溶解性の凝集体を形成すると考えられた.また,小豆の主要な7Sグロブリン(約55 KDa)のバンド強度は,添加したPPの容量依存的に低下したことから,7SグロブリンにもPPが結合することが示唆された.

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