消費者行動研究
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論文
リードユーザーの再構成と生産する消費者の特性
─音楽産業を事例に
勝又 壮太郎一小路 武安
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2010 年 17 巻 1 号 p. 1_57-1_84

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抄録

本研究は、消費者行動研究における構成概念から、イノベーション研究におけるリードユーザーの測定尺度を提案し、リードユーザーと生産する消費者の関係を考察したものである。結果として、これまでの研究を追証しながらも、関与という概念を導入することで、リードユーザーと生産する消費者の新しい関係を見出すことができた。リードユーザーと生産する消費者の間には、関与という概念が大きな影響を与えており、両者を説明する関与が最も重要な特性であるといえる。また、リードユーザーと生産する消費者は、消費の面で異質であり、非常に高価値で活発なリードユーザーに比べ、生産する消費者は、少なくとも消費の側面では重要な存在ではないことが示された。

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© 2010 日本消費者行動研究学会
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