2010 年 17 巻 1 号 p. 1_31-1_56
久保田(2010a; 2010b)は、ブランド・リレーションシップの実体を「消費者による特定のブランドとの同一化ないしはそこから生じる結びつきの感覚」と考えたうえで、その測定尺度を開発した。しかしこの尺度は、幅広く消費者一般に適用可能であるか、幅広い製品カテゴリーに等しく有効か、という点において検証が不十分である。そこで本研究では、これら2つの課題について取り組むことで、当該尺度をより確立されたものとしていく。またあわせて、より少ない質問項目から構成される簡易尺度についても検討する。