2013 年 20 巻 1 号 p. 1_1-1_12
人間は希少なものに魅力を感じる(希少性効果)。本研究では、ものの価値規定における希少性効果の存在を確認するとともに、その効果が生起する要因を実験によって解明した。その結果、希少性効果は対象の相対的な数の少なさではなく、特徴に基づく対象の減少的変化によって生起することが明らかになった。つまり、希少性効果を活用して商品価値を増大させるためには、商品が他の消費者によって購買され、その数(入手可能性)が減少していく様子を可視化することが有効であると示唆される。