抄録
ヒドロキシフェニル基を両末端および側鎖に有するシロキサン化合物とアクリル酸クロライド,メタクリル酸クロライドを反応させ,ラジカル重合性官能基を持ったシロキサンフェニルエステルを合成した。ベンゾインエチルエーテルを光ラジカル重合開始剤として用いて,これらの2官能あるいは3官能アクリレートの光重合を行い,架橋膜を得た。メチルメタクリレートやジメチルアミノエチルメタクリレートとの共重合も行い,シロキサンエステル含撞の異なる共重合体の耐熱性,撒水性,表面硬度などの物性について評価した。ラマンスペクトルやゲル化率の結果から,アクリル酸エステルの重合性の方がメタクリル酸エステルに比べて高いことが示された。耐熱性もアクリル酸エステルの方が優れており,5%重量減少温度は400℃以上であった。対水接触角測定より,撒水性はシロキサン含量に依存していることもわかった。